松坂は「復活」できるのか いや「引退」か赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)

» 2017年02月06日 10時17分 公開
[臼北信行ITmedia]

 「元怪物」がペースを上げている。福岡ソフトバンクホークス、松坂大輔投手のことだ。宮崎市内で行われている春季キャンプで順調な調整を続けている。キャンプ早々からフリー打撃で打撃投手を務めた翌日にブルペン入りするなど2日間で実に296球を投じ、周囲を驚かせた。2015年8月に右肩手術を受けたことで昨年のキャンプではブルペンでの連投禁止令が出されていたが、今年はそれもない。昨年の今ごろと比較しても明らかにコンディションは上々の様子。懸命に右腕を振りながら日々汗を流し続けている。

 今オフはプエルトリコで行われたウインターリーグにも参加。36歳のベテラン日本人が遠く離れた異国の地で4試合、マウンドに立った。実績ある投手としては異例のことだ。相当な覚悟があったことは間違いない。その後の自主トレでも体をいじめ抜き、9キロの減量に成功した。

 そんな松坂に各メディアは連日大騒ぎだ。「今年こそいける」「完全復活あるぞ」――。キャンプイン以降、ネット上でもプラス要素ばかり内容に書かれた記事が散見できる。かつて「平成の怪物」と称された男の劇的な復活をやはり多くの人が待ち望んでいるのであろう。しかし、いくら何でもまだキャンプ序盤。さすがに早過ぎるのではないだろうか。

 今年はホークスと交わした3年契約の最終年。年俸4億円という破格の額を手にしながらも過去2シーズンは一軍のマウンドにたった1回しか立てず未勝利に終わっている。さすがに今季もまったく仕事ができなければ「アウト」だろう。現役引退までリーチがかかっている危機的状況を本人も自覚している。

9キロの減量に成功した松坂大輔投手(出典:福岡ソフトバンクホークスのFacebookページ)
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