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» 2017年02月13日 07時31分 UPDATE

決算会見は14日:東芝のお粗末な誤算 再生は前途険しく (1/3)

米国の原発事業で巨額の損失を出すことになった東芝が、14日の決算会見で損失額とともに原因を明らかにする。会見では、損失が膨らんだ詳しい経緯だけでなく、経営判断の甘さやガバナンスの欠如にも言及することになりそうだ。

[産経新聞]
産経新聞

 米国の原発事業で巨額の損失を出すことになった東芝が、14日の決算会見で損失額とともに損失原因を明らかにする。会見では、損失が膨らんだ詳しい経緯だけでなく、背景にあった経営判断の甘さやガバナンス(企業統治)の欠如にも言及することになりそうだ。同社は、すでに原発事業を見直す方針を打ち出しているが、経営の在り方を抜本的に変えない限り、立て直しは難しい。


 東芝が巨額の損失を抱えることになったのは、米原発子会社のウェスチングハウス・エレクトリック(WH)が2015末に原発建設会社、米CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)を買収したためだ。当初、買収価格と実際の企業価値との差額を示す「のれん代」は、8700万ドル(約105億円)と見積られていた。だが買収後に精査してみると、米国で受注した原発の建設工事が遅れたことで、人件費などのコストが膨らんだことから、実際の価値は大幅に下回っていた。その結果、損失は数千億円に膨らむ見通しとなった。

 WHやS&Wが米国の原発建設を請け負ったのは08年だが、米政府の安全規制が強化されて設計変更などが必要となり、スケジュールが大幅に狂った。しかもWHは、電力会社やS&Wの親会社である米CB&Iと、遅延によるコスト負担をめぐりトラブルになってしまった。

 そこでWHは、CB&IからS&Wを買収し、建設を含め自ら管理する一方、電力会社などとのトラブルを一挙に解決し、損失が拡大するのを食い止めようとした。

 だが、それでも工事は遅れ、コストは増え続けた。WHは買収の際に、追加コストが発生すれば自ら引き受ける取り決めを電力会社側と交わしていた。このため、買収しなければ回避できた損失まで背負い込むハメになってしまった。損失拡大を防ぐための買収が、完全に裏目となった格好だ。

東芝が巨額損失を出す原因となった建設中の原子力発電所=米ジョージア州
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