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» 2017年02月17日 18時42分 UPDATE

フルーツビネガー投入:キユーピーが「酢」で提案する野菜生活とは

キユーピーが果実酢を使ったサラダ用調味料を市場投入。酢をメインにした理由とは……。

[加納由希絵,ITmedia]

 キユーピーは、果実酢を使ったサラダ用調味料を新たに提案する。果実酢と果汁を組み合わせたドレッシングの新商品と、調味料の新シリーズ「フルーツビネガー」を2月に市場投入。野菜本来の味を引き立てるコンセプトで、健康意識の高い女性の需要を取り込む。両シリーズ合わせて年間20億円の販売を目指す。

photo 果実酢を使った新商品「緑キャップ」シリーズ(左)と「フルーツビネガー」シリーズ

 キユーピーのサラダ調味料には、「深煎りごまドレッシング」や「シーザーサラダドレッシング」、コクとうま味にこだわった「ノンオイル」シリーズなどがある。ドレッシングの味が濃く、そのおいしさにこだわった商品が多い。

 新しく投入した商品はこれまでと発想を転換。野菜そのものの味を楽しむための調味料を目指した。そこで採用したのがビネガー(洋風酢)。ドレッシングの味を決めるメイン素材にビネガーを使用するのは初めてだという。

 キユーピーにはビネガー製造のノウハウがある。看板商品であるマヨネーズに最適な酢を開発してきたからだ。その役割を担うグループ会社のキユーピー醸造は、日本で初めて洋風調味料専用酢を開発。コメや麦のほか、野菜や果物などさまざまな原料から酢を醸造する技術を持つ。それを生かし、野菜の味を引き立てる調味料を開発した。

こだわりの果実酢を使用

 ドレッシングの新商品は、果実酢と果汁を組み合わせた「緑キャップ」シリーズの3商品。レモン酢にレモンとグレープフルーツ果汁を合わせた「レモンドレッシング」、すりおろしたタマネギに芳醇白ブドウ酢と白ブドウ果汁を合わせた「玉ねぎと白ぶどうドレッシング」、ニンジンピューレにレモン酢とオレンジ果汁を合わせた「にんじんとオレンジドレッシング」だ。

 野菜に肉などのタンパク質やフルーツなどを加えた、主食となるサラダに使用することを提案している。価格は1本150ミリリットル入りで238円(税込)。

 新シリーズの調味料「フルーツビネガー」は、果実酢を主役にした調味料。発酵後に熟成させた3種類の芳醇洋風酢に、それぞれと相性の良い果実酢を組み合わせた。豊かな風味とマイルドな酸味に仕上げている。「芳醇白ぶどう酢とグレープフルーツ酢」「芳醇りんご酢とレモン酢」「大麦黒酢とバルサミコ酢」の3商品を展開する。

 野菜にかけるだけでなく、マリネやローストビーフといった料理の味付けなど、さまざまなアレンジに活用できる。

 上質感を演出するため、すっきりとした細長い容器を採用した。価格は1本150ミリリットル入りで389円(税込)。

photo 新商品を使ったアレンジサラダを提案している

野菜を味わうための商品選択を

 開発を担当した、同社調味料部ドレッシングチームのチームリーダー、伊藤綱規氏は「ドレッシングそのものの味を選ぶだけでなく、野菜をおいしく味わうための選び方を提案したい」と話す。有機栽培や近郊生産などの野菜が店頭に並び、野菜を選ぶ基準や野菜の種類も広がっている。野菜をドレッシングの味にして食べるのではなく、こだわりの野菜の味を楽しみたいというニーズに応える。すっきりとした風味や酸味が特徴のビネガーなら、素材の味をうまく引き出せると考えた。

 ドレッシング市場は拡大傾向にあり、大企業のメーカーから中小の事業者まで新商品を続々と投入。粉ドレッシングやノンオイルなどの新しいジャンルもヒットし、年間800億円の市場規模に成長しているという。伊藤氏は「緑キャップシリーズ3商品で14億円の販売目標を達成し、シェア3%を取りたい」と意気込む。フルーツビネガーシリーズは、トレンドや健康への意識が特に高い女性をターゲットに、年6億円の販売を目指す。

 「野菜を楽しむ」というシンプルな原点に立ち返った新商品。ビネガーをサラダ調味料の新ジャンルとして確立させるために、そのメッセージを消費者に浸透させることが必要になりそうだ。

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