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» 2017年03月06日 08時00分 UPDATE

イメージ転換狙う:くつろぐためにバスに乗る? 高速バス車両が進化 (1/2)

充実した設備や快適に過ごせる空間を備えた高速バスの競争が激化している。バス事業各社は、「ゆったりとした空間」や「最高の休息」といったキーワードで需要の創出を図る。

[加納由希絵,ITmedia]

 高速バスの高級化が加速している。充実した設備や快適な空間によって、豪華な旅行を望むシニア層などの需要を創出する動きが活発だ。低価格で効率的な若者の移動手段として定着してきたイメージとは一線を画する。バス各社は、ホテルのような豪華さや快適さを追求した車両を投入し、積極的に選んでもらうための工夫を凝らしている。

photo 「ドリームルリエ」のプレシャスクラスの座り心地を紹介するドリーム号アンバサダーのAKB48横山由依さん

JRバスは個別空間重視の新型車投入

 ジェイアールバス関東と西日本ジェイアールバスは3月31日から、新型夜行高速バス「DREAM Relier(ドリームルリエ)」の運行を東京〜大阪間で開始する。夜行バス「ドリーム号」の最高級クラスと位置付け、3月3日から販売を始めた。

 こだわったのは、広々とした空間。前後の座席の間隔を1メートル以上確保し、座席数は全18席にとどめた。既存の上級クラス「プレミアムドリーム号」や「グランドリーム号」は約30席。1人当たりのスペースをさらに広げた。全席にパーテーションとカーテンを設置し、プライベート空間を確保する。

 前方4席が2列シートの「プレシャスクラス」、後方14席が3列シートの「アドバンスクラス」。プレシャスクラスには、プレミアムドリーム号のプレミアムシートを採用。アドバンスクラスは、グランドリーム号の新型シートをベースとしたシートを設置する。全席にタブレット端末「iPad mini 4」を設置するなど、車内サービスも充実させた。

 西日本ジェイアールバスの宇都宮道夫社長は、「基本的にはシニア層の利用を想定しているが、幅広く使ってもらいたい」と語る。翌日の仕事に備えてくつろぎたいビジネスパーソンや、自分へのご褒美として高級バスに乗る人などの利用が想定できるという。

 1日1往復。運賃は乗車日によって異なり、1万400円〜1万8000円。

photophoto 「ドリームルリエ」アドバンスクラスのシート(左)と外観イメージ(両社のプレスリリースより)

休息のためにバスに乗る?

 高速バス「WILLER EXPRESS(ウィラーエクスプレス)」を運行するWILLER EXPRESS JAPANは、シェル型の新シート「ReBorn(リボーン)」を導入したバスの運行を2月17日から始めた。

 睡眠に最適な環境を整え、「高速バスは疲れる」というイメージを覆すことを目指した。3列シートで、座席数は全18席。前後のシート間隔は1.58メートルも取った。シートは大型のシェル型パーテーションで包まれているため、プライベート空間を確保できる。運賃は東京〜大阪間で1万800円から。

 目指すのは、「休息」のために利用されるバス。「人々が高速バスに『最高の休息』を求める時代を生み出す」(同社)ことを目標に掲げる。高速バスの価値観を覆すことで、新たな需要を創出する戦略だ。

photophoto ウィラーエクスプレスの新シート「ReBorn(リボーン)」(WILLER EXPRESS JAPANのプレスリリースより)
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