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» 2017年03月28日 11時17分 UPDATE

終わりなき戦い:PCの機内持ち込み禁止、爆発犯との「いたちごっこ」か (1/3)

一部の国際線において携帯電話より大きい電子機器の機内持ち込みが禁止されたことで、過激派組織と治安当局が繰り広げているきわめて重要で技術的な闘いが浮き彫りになった。

[ロイター]
photo 3月23日、一部の国際線において携帯電話より大きい電子機器の機内持ち込みが禁止されたことで、過激派組織と治安当局が繰り広げているきわめて重要で技術的な闘いが浮き彫りになった。写真はサラエボの国際空港のX線検査器のスクリーンに映ったラップトップPC。2014年2月撮影(2017年 ロイター/Dado Ruvic)

[パリ/ドバイ 23日 ロイター] - 一部の国際線において携帯電話より大きい電子機器の機内持ち込みが禁止されたことで、過激派組織と治安当局が繰り広げているきわめて重要で技術的な闘いが浮き彫りになった。

 2011年9月の米同時多発攻撃以降、こうした闘いは顕著となっており、航空機による移動はすでに甚大な影響を受けている。

 トランプ米政権は21日、中東・北アフリカ8カ国から米国に向かうフライトについて、タブレット端末やラップトップ型パソコン(PC)、カメラなどの機内持ち込みを禁止した。

 治安専門家によれば、これは米政府が、機体に破壊的なダメージを与え得る物質を、通常は偽装バッテリーなどによりラップトップに隠すことが可能だと考えていることを示している。

 薄型化が進む最近のスマートフォンでは、大型航空機を墜落させるほどの爆発物を内部に隠すことが難しくなっていると大半の専門家は考えている。ただ、別の場所に設置した装置を起爆するために使用することは可能だという。

 受託手荷物用のコンテナをより頑丈にする研究が進められているとはいえ、ラップトップに隠された強力な爆発装置が、今回の禁止措置により客室内でなく貨物室に収容されることで、必ずしも安全性が担保されるわけではない。

 とはいえ、受託手荷物であれば、より厳格な条件下での検査を行うことができる。それには米国や多くの外国空港で行なわれている爆発物チェックや、今日でも大半の爆弾を探知するためには効果的な方法とされる爆発物探知犬の活用などが含まれる。

 機内持ち込み手荷物のスキャンに広く用いられている通常のX線機器では、バッテリーと同程度の密度に偽装した爆発物を検知することは難しい。そこで、手や荷物を拭った布片を調べるなど、無作為もしくは必要に応じた検査で補うことになるが、それは全乗客が対象になるわけではない。

 爆発物が受託手荷物に隠されて積み込まれた場合、それが客室内にある場合よりも、手動で起爆させることが難しくなるという、かすかな望みはある。また、貨物積込み担当者が協力しない限り、機体に接した脆弱な場所にそれを置くことは難しいだろう。

 昨年モガディシオ空港を離陸したソマリア航空のエアバス機を、窓際に置いたラップトップ型爆弾を使って墜落させようとする事件が発生したが、自爆犯とみられる容疑者の身体は機外に放り出されたが、機体の墜落には至らなかった。

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