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» 2017年03月29日 07時58分 UPDATE

自転車操業に陥りやすい:「てるみくらぶ」破産手続き開始 倒産続く中小旅行業 (1/2)

旅行会社「てるみくらぶ」の破産手続き開始は、旅行業界の置かれた経営環境の厳しさを浮き彫りにした。

[産経新聞]
産経新聞

 旅行会社「てるみくらぶ」(東京都)の破産手続き開始は、旅行業界の置かれた経営環境の厳しさを浮き彫りにした。インターネットによる割安な個人旅行の手配が可能になり、中小の旅行会社は国内外の大手との激しい競争にさらされている。規模のメリットや経営体力に劣る中小業者の淘(とう)汰(た)が、今後も進む恐れがある。(佐久間修志)

 てるみくらぶは資金繰りが行き詰まる直前の21日付や23日付の全国紙朝刊の東京都内版に「現金一括入金キャンペーン」などとうたった新聞広告を掲載。複数のツアーを紹介し、現金で一括払いなどすれば代金が1%安くなると説明していた。消費者団体などは「破綻ぎりぎりまで現金を集めるような広告はおかしい」と批判する。

 また、民間調査会社の帝国データバンクは「クルーズ船にも手を広げるなど、身の丈に合わない経営だった」と分析。ずさんな経営が問題となっている。

 てるみくらぶの山田千賀子社長は「最後の最後まで銀行などと掛け合い、破産することは全く考えていなかった」と釈明した。だが金融関係者は「限界が来た業者に対し、返済の繰り延べや追加融資には応じられないだろう」と突き放す。

 一方、今回の経営破たんの背景として、旅行業界を取り巻く競争環境の激化がある。調査会社の東京商工リサーチによると、旅行業の倒産件数は近年減少傾向にあるが、昨年も倒産ゼロの月はなく、平均負債額は7年ぶりに1億4千万円台に乗った。

破産手続きを開始したことを発表する旅行会社「てるみくらぶ」の山田千賀子社長(右)=27日午前、国交省
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