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» 2017年04月10日 05時30分 UPDATE

1メートルの段差越え:電通大の「ヘビロボ」はオモチャを超えた (1/4)

巡回点検を人に代わって行うヘビ型ロボットを電気通信大などの研究チームが開発中だ。一体どんなロボットなのか。早速、東京都調布市の同大キャンパスで行われた公開実験を見に行ってきた。

[産経新聞]
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 機械や配管が狭い場所にぎっしりと入り組む工場などでは、安全な操業のために毎日、施設内の巡回点検を行っている。時には危険も伴う重労働だが、電気通信大などの研究チームは、巡回点検を人に代わって行うヘビ型ロボットを開発中だ。既に、大きな段差や急傾斜を上り下りする能力では世界最高性能を実現しているという。一体どんなロボットなのか。早速、東京都調布市の同大キャンパスで行われた公開実験を見に行ってきた。(伊藤壽一郎)

多連結でしなやか動作

 ウィーン、ウィーン――。いかにもロボットらしいモーター音を響かせながら、実験会場内をヘビのように身をくねらせ進んでいく。その名も「T2 スネーク3」。全長1.7メートル、高さ12センチ、幅15センチ。重量は9キロで、充電池で約1時間動作する。本物のヘビと比べたら、かなりずんぐりしているが、ヘビ型ロボットとしては、だいぶコンパクトな印象だ。

 両側に車輪を備えたユニットを10個連結した「多連結ロボット」で、連結部の関節は、それぞれ上下左右に動く。各ユニットの車輪も、個別に独立して動かせる。これらが、ヘビにそっくりでしなやかな動きを実現したという。

 動く速さは秒速25センチで、時速に直すと0.9キロ。かなりゆっくりではあるが、それがまた一層、ヘビっぽさを醸し出している。

 先頭部と最後尾には、それぞれ広角のカメラを搭載しており、前後の様子がリアルタイムでPC画面に無線送信される。操作する人は、この画面を見ながら、ごく一般的なゲーム用のコントローラーを使って無線で動作を制御する。

 前進・後退などの基本的な動作は2本のスティックを使い、細かい姿勢変化などは10個のボタンで行う。開発者の田中基康准教授は「操作は簡単ですよ。設計者が自分だから当たり前ですが」と笑う。「簡単だったら、私にもやらせてもらえますか」という言葉がのど元まで出かかったが、やはりゲームに不慣れなオッサン記者にはハードルが高そうなのでやめておいた。もしも壊してしまったら、えらいことになる。

本物の蛇よりはずんぐりしているが、ヘビ型ロボットとしてはコンパクトな電通大の「T2 スネーク3」
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