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» 2017年05月09日 10時31分 UPDATE

仏政界の世代交代:マクロン氏、最年少の仏大統領は「政界のUber」か (1/3)

無名の政府アドバイザーから、ナポレオン以降で最も若いフランスの元首に上り詰めるまでに、エマニュエル・マクロン氏が要したのは、わずか3年だった。

[ロイター]
photo 5月7日、39歳の若さで仏大統領選に当選したマクロン氏は、古くなった主流派をひっくり返すと同時に、経済や政治面におけるナショナリズムの波を抑えることに成功した。写真はパリで代表撮影(2017年 ロイター)

[7日 ロイター] - 無名の政府アドバイザーから、ナポレオン以降で最も若いフランスの元首に上り詰めるまでに、エマニュエル・マクロン氏が要したのは、わずか3年だった。

39歳の若さで仏大統領選に7日当選したこの中道系候補は、古くなった主流派をひっくり返すと同時に、英国に「ブレグジット(欧州連合離脱)」を選択させ、米大統領にトランプ氏を当選させた経済や政治面におけるナショナリズムの波を抑えることに成功した。

マクロン氏の当選により、長年同じ顔ぶれが支配してきたフランス政界の世代交代がようやく実現することになる。

主要7カ国(G7)の中で最も若い指導者となるマクロン氏は、これまでカナダのトルドー首相や、ブレア元英首相、さらにケネディ元米大統領まで、過去や現在の様々な若き指導者と比較されてきた。

マクロン氏の驚くべき躍進の理由について、フレッシュな指導者を切望する有権者に加え、自国の衰退にとらわれ続けてきたフランスにおいて珍しく楽観的なメッセージを打ち出したことを指摘する声は多い。

「彼の選挙戦は、フランス人を楽観主義に変えるグループセラピーのようだった」。作家で詩人のミシェル・ウエルベック氏はそう指摘する。

多くの主流派候補の予期せぬ失速も、もちろん勝因の1つだったが、マクロン氏には勝機をつかむ戦術的な機知もあった。

投資銀行仕込みの交渉術を政治の世界に活用することを決めた時、マクロン氏が仏政界の主流派としての階段を順調に登っていくことは決まっていたかに見えた。

だが閣僚をわずか2年で辞めた2016年8月以降、独自の道を歩きだしたマクロン氏は、幅広い層が抱く既存政治への幻滅感に訴えかけ、強力な反エスタブリッシュメントのメッセージを打ち出した。

フランスの一流校に学び、投資銀行家として100億ドル(約1兆1200億円)の企業買収を仲介して大儲けし、オランド大統領の社会党政権で閣僚を務めたにも関わらず、マクロン氏は自身を生み出したシステムの改革を宣言している。

「フランスは、エリート層の利己的な傾向によって閉塞状態にある」と、マクロン氏は南部ポーの集会で支持者に語った。彼はさらに、声を少しひそめると、「ちょっとした秘密をお話ししよう。私はそれを知っている。そこに属していたからだ」と付け加えた。

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