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» 2017年05月10日 11時39分 UPDATE

少数与党:韓国大統領に文在寅氏、北朝鮮問題など課題山積

韓国大統領選で、最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補(64)が当選した。

[ロイター]
photo 5月10日、9日に実地された韓国大統領選では、最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補(64)が当選した(2017年 ロイター/Kim Hong-Ji)

[ソウル 10日 ロイター] - 9日に実施された韓国大統領選で、最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補(64)が当選した。国内では、今回の選挙につながった朴槿恵ク・クネ)前大統領の罷免、それをめぐる社会の不満や分断、対外的には挑発を続ける北朝鮮への対応をはじめ、米国や中国などとの微妙な関係に難しい舵取りを迫られる。

中央選挙管理委員会は10日朝に文氏の当選を確認。最終集計結果によると、文氏の得票率が41.1%、保守系旧与党「自由韓国党」の洪準杓(ホンジュンピョ)候補(62)が24%、中道系野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補(55)は21.4%。投票率は20年ぶりの高さだった。

文氏は10日に大統領(任期5年)に就任し、首相や企画財政相、安全保障担当閣僚、大統領府スタッフなどの人選を行う。人事を発表する可能性がある。首相人事は国会の承認が必要になる。

文氏は党メンバーや支持者を前に「私を支持しなかった人々にも仕える大統領になる」と勝利宣言し、「公正で結束した国を作る」と表明した。

文氏は北朝鮮について融和姿勢を示しており、圧力をかけたい米国とスタンスが異なるが、米ホワイトハウスは文氏の勝利を祝福し、米韓関係の強化に向けて協力することに期待を示した。

<少数与党>

文氏は、年50万人の雇用創出や財閥改革などを掲げている。しかし、同氏が所属する「共に民主党」は国会で半数に届かず、政策の実現には他党との連携が必要になる。

また思想や、世代間の溝にも直面することになる。今回の選挙の出口調査によると、文氏が50歳以下の票を集める一方、2位の洪氏は、より保守的とされる60歳台や70歳台の有権者から強い支持を得た。

今回の大統領選挙は、北朝鮮リスクが懸念される中、同盟国も注視していた。米政府はとりあえず祝意を示したものの、北朝鮮には対話路線で、中国との関係悪化の要因となっている新型迎撃ミサイルTHAAD(サード)配備に疑問を呈していた文氏の当選は、米韓関係に微妙な影響を及ぼしそうだ。

米当局者は匿名を条件に、左寄りの政党が上手く国政を運営できるか、引き続き懸念とロイターに語った。ただ、他党・会派との連携は避けられず、完全な反同盟、反THAADのスタンスをとることはない、との見方を示した。

アナリストからは、文氏は地政学問題に対応するため、一刻も早くが安全保障、外交関係の閣僚や高官を任命する必要があるとの指摘が出ている。

米国務省のアジア・太平洋担当次官補を務めたダニエル・ラッセル氏はロイターに、文氏とトランプ米大統領との違いから摩擦は避けられないものの米韓関係の危機につながることはないとの見方を示し、「重要なのは、彼(文氏)がどの程度、米国と調整、協議、協力するかだ」と述べた。

Copyright © 2017 Thomson Reuters

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