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» 2017年05月11日 12時29分 UPDATE

純利益初の1兆円超え:ソフトバンクは「金の卵を産むガチョウ」 孫社長の自信 (1/2)

ソフトバンクグループが2017年3月期の連結決算を発表。最終利益が初めて1兆円を突破した。記者会見では、孫正義社長が事業に対する自信と今後の展望を語った。

[濱口翔太郎,ITmedia]

 「ソフトバンクは“金の卵を産むガチョウ”だ」――。ソフトバンクグループが5月10日開いた2017年3月期決算発表会で、同社の孫正義社長はこう強調した。“金の卵”と呼ぶ各事業は軒並み好調で、連結最終利益は初めて1兆円を突破。1兆円超えはトヨタ自動車に次いで2社目だ。

 利益増に特に貢献した事業は、長年にわたる業績不振から脱却した米携帯子会社のSprintと、光回線の契約者数を伸ばした国内通信事業だ。昨年9月に買収した半導体メーカーで英子会社のARMも一定の成果を残した。

photo 決算発表を行う孫正義社長

スプリントのコスト削減に成功 国内通信事業も好調

 ソフトバンクグループ全体の2017年3月期の売上高は、前年同期比0.2%増の8兆9010億円、営業利益が12.9%増の1兆260億円。最終利益は前期から3倍の1兆4744億円に達した。

photo ソフトバンクグループの2017年3月期の業績

 Sprintの売上高は6.4%減の3兆6234億円だったが、セグメント利益が203.2%増の1864億円と大きく伸びた。近年低迷していたが、15年度に9年ぶりの営業黒字に転換。16年度はネットワーク関連費用を中心に、大幅なコスト削減に成功したことが営業益の拡大につながった。

photo スプリント事業の業績

 国内通信事業は、売上高が1.6%増の3兆1938億円、セグメント利益が4.5%増の7196億円。光回線サービス「Softbank 光」の契約者数が前年比2倍超の359万契約と伸びたため、ブロードバンドサービスの売上高が51.9%増の919億円に上った影響が大きかった。携帯電話やタブレット向けの移動通信サービスの契約者数も、36万人増の3240万契約と堅調に推移した。

photo 国内通信事業も好調だ

 傘下にしたARMは、17%増となる177億個のチップを出荷。売上高は1129億円、セグメント利益は129億円だった。

 好調な業績に対し、同社の孫正義社長は「ソフトバンクの時価総額は、負債を考慮に入れると9兆円、負債を差し引けば17兆円に達した。確かに当社は、資金の借り入れによって事業を拡大しているが、負債は“ガチョウのエサ”にすぎない」と自信を見せた。

photo ソフトバンクグループの時価総額はかつてないほどに高まっているという

 ただ、純利益が1兆円を突破したことについては、「不思議と感動はなく、単なる通過点にすぎない。今後の事業をどう進めるかという考え方こそが大事」(孫社長)と気を引き締めた。

 では、ソフトバンクグループは17年度以降、どのような戦略で事業を進めていくのだろうか。

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