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» 2017年05月16日 11時34分 UPDATE

「ちくしょう」叩き続けるスロット:依存〜断てないギャンブル:警察聴取後もパチンコ店へ (1/3)

人の心に巣くう依存という暗闇。ギャンブル依存症を取り巻く実態を追う。

[産経新聞]
産経新聞

 依存症は、家庭や仕事を顧みず、何かに没頭する症状だ。ただ趣味との境が難しい上に、依存症患者の把握や支援の手は行き届いていない。自民党は統合型リゾート施設(IR)の整備を念頭に、5月にも依存症対策強化に関する基本法案を議員立法で国会提出する方針だ。人の心に巣くう依存という暗闇。ギャンブル依存症を取り巻く実態を追う。

「3千円ならやめられる」

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 心の隅では、パチンコが破滅を生んでいると気がついていた。十数年前、三宅隆之(42)=奈良県在住=はギャンブルにはまり、借金を抱えて周囲に迷惑をかけた後、上京して人生をやり直そうとした。

 自分なりの工夫もした。パチンコ店に近寄ることを避け、手持ち無沙汰(ぶさた)を解消しようと、お笑いや歌手のライブに足を向けた。居心地の良い自宅にしようとインテリアにも凝った。だが、どれも長くは続かなかった。

 再びギャンブルに手を出した当時の状況は今も鮮明に記憶している。

 放送局での勤務を終え、最寄り駅で降りた。いつもは遠回りしてパチンコ店を避けていたが、その日はなぜか早く帰りたくなった。店の前を通ると、扉が開いていて、初めて目にする台が見えた。「3千円ならやめられる」。根拠はないが、そう思った。その日は確かにやめられたが、次の日は「当たるまでやろう」と気持ちが変化していた。

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