「承認されたい!」女性の欲望で育つシェア経済ファッションシェアリングに注目(2/2 ページ)

» 2017年05月23日 07時05分 公開
[青柳美帆子ITmedia]
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注目しておきたいシェアリングサービス

  • 自動車

 個人間の車の貸し借りサービス「Anyca(エニカ)」(DeNA)は、15年9月開始。17年2月時点でユーザー数約6万人、車の累計登録台数は約3400台。「憧れの車を割安で借りられる」「車の維持費の足しになる」などの理由からユーザーに支持されている。

 駐車場のシェアサービス「akippa」(akippa)は14年4月スタート。オーナーには駐車料金の60%がキャッシュバックされ、利用者は駐車スペースを割安で借りられる。17年2月で9000拠点を突破した。

  • 自転車

 都心部で増加中。東京都千代田区とNTTドコモが連携して行っている実証実験「ちよくる」は、電動自動車のレンタルサービス。17年1月時点で登録者数は1万6000件を超えた。渋谷・新宿・浅草エリアで展開しているサービス「COGICOGI」(コギコギ)は対応エリアを広げている。

  • ファッション

 15年2月にスタートした「air closet」(エアークローゼット)は、月額6800円で、ユーザーに合わせてスタイリストが選んだ3着が送られてくるのが特徴。会員数は17年2月に10万人を突破(無料会員含む/有料会員数は非公開)し、現在は新規貸し出し開始までに約1カ月待ちという状態にある。

 15年9月スタートの「メチャカリ」(ストライプインターナショナル)は、アパレル事業を手掛ける運営会社の強みを生かして展開。グループブランドの服を月額5800円で「新品の状態でレンタルできる」を売りに、アプリダウンロード数は50万を突破、有料会員数は5000人を超えた。返却された服はZOZOTOWN運営のサービス「ZOZOUSED」で「公式古着」として販売している。

 ちなみに、男性向けのファッションシェアリングサービスは、ネクタイレンタルなどが展開されていたものの、女性向けに比べると伸び悩んでいる。その理由はなんだろうか。

 「ファッションを毎回変えてオシャレしたいという願望は、そもそも女性の方が強いと考えています。また、男性は所有欲が強く、女性は他者からの承認欲求が強い。バッグなどを持ってオシャレになった自分が褒められてうれしいというのも、女性特有のものなのではないでしょうか」(ラクサス広報担当者)

 所有欲よりも承認欲求――日本でシェアリングエコノミーが普及するカギは、女性の欲求にあるのかもしれない。

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