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» 2017年05月23日 11時36分 UPDATE

「加害者からさらに精神的被害」:神戸連続児童殺傷20年 被害者の父、加害男性に「裏切られた」 (1/3)

神戸市で1997年に起きた連続児童殺傷事件で、小学6年だった土師淳君が殺害されてから20年となる。

[産経新聞]
産経新聞

 神戸市須磨区で平成9(1997)年に起きた連続児童殺傷事件で、小学6年だった土師(はせ)淳君=当時(11)=が殺害されてから24日で20年となる。父親の守さん(61)は産経新聞の取材に応じ、淳君への変わらぬ思いを語った。約2年前、遺族に何の断りもなく手記「絶歌」を出版した加害男性(34)に対しては「もう今は完全に裏切られた、という気持ちです」と怒りの言葉を絞り出した。

■「選挙権18歳に下げたのなら…」

photo 【神戸連続児童殺傷事件20年】インタビューに応じる土師守さん=神戸市中央区

 「なぜ自分の子供が殺されなければならなかったのか。つらいけれども、真実を知ることが親の義務だと思って声を上げてきたが、このままではかなわない」

 事件から18年を経た平成27(2015)年6月、加害男性は突然、「元少年A」の名で手記「絶歌」を出版した。それから1年ほどたった昨年、印税の一部で賠償したいとの意向を守さんの代理人弁護士にファクスで打診してきた。

 「そんなお金を受け取るわけがない。弁護士の先生からも『受け取らないやろ』と聞かれ、それを確認しただけでした」

 「絶歌」が世に出た直後、守さんは出版社に抗議し、回収を求めた。社会でも「加害者が自分の犯罪の手記を出版してもいいのか」「加害男性の更生教育は正しく行われたのか」といった議論がわき起こった。しかし、その後も法律や制度が改善されることはなく、被害者や遺族が苦しめられる状況だけが続く。

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