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» 2017年06月07日 10時36分 UPDATE

米国で成功例:絶滅した「オオカミ」復活を本気で目指す団体 なぜ? (1/4)

野生鳥獣による農林業被害が深刻化する中、獣害の抑制や生態系の保護などのため、日本では絶滅したオオカミを復活させようと真剣に活動する団体がある。

[産経新聞]
産経新聞

 シカ、イノシシ、サルなどの野生鳥獣による農林業被害が深刻化する中、獣害の抑制や生態系の保護などのため、日本では絶滅したオオカミを復活させようと真剣に活動する団体がある。東京農工大の丸山直樹名誉教授(74)が会長を務める「日本オオカミ協会」(本部・静岡県南伊豆町)だ。全国に13支部があり、約600人の会員がオオカミに対する偏見をなくす啓発活動などを続けている。「本気で考えているとは思えない」という根強い反対意見があるのも事実だが、「オオカミを日本に再導入するための具体的な準備を進めていきたい」と丸山会長は意欲的だ。(原田純一)

そもそもオオカミはなぜ絶滅したのか

photo 米で復活したオオカミ(米国立公園局提供)

 3月初旬に大阪市内で開かれた日本林業同友会の第63回通常総会。特別講演会に招かれた丸山会長は「オオカミ再導入によるシカ森林被害抑制の可能性について」と題して講演し、集まった林業関係者らにオオカミの復活を力強く説いた。シカなどによる多大な林業被害に悩む関係者らは、丸山会長の話に真剣に耳を傾けた。

 講演で丸山会長は、日本では100年以上前の明治38年に奈良県で確認されたのを最後にオオカミが絶滅したと説明。その理由として「一般的には伝染病に罹った、北海道で放牧されていたヒツジやウマを守るため駆除されたなどと言われているが、それほど単純なものではない」と話し、明治政府が「人畜に有害な蛮獸(ばんじゅう)で文明開化の邪魔者」として政策的に駆除したことが大きいと説いた。

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