格安航空券の「サンクスツアー」運営元が破産急速な事業拡大に耐え切れず

» 2017年06月07日 13時48分 公開
[ITmedia]

 帝国データバンクによると、格安航空券販売サービス「サンクスツアー」などを運営するシナジーコーポレーション(東京都港区)が5月15日、弁護士に依頼する形で破産手続きを行った。負債総額は、2016年3月期末の時点で約4億2900万円。

photo シナジーコーポレーションの公式サイト

 シナジーコーポレーションは05年創業。「サンクスツアー」を中心に、ハイブリッドカー専門のレンタカーサービス「シナジーレンタカー」や、新幹線チケット販売サービス「シナジーチケット」などの事業を手掛け、15年3月期には約71億9600万円の売上高を計上していた。

 しかし、近年は急速な事業拡大の影響で、航空券調達に必要な保証金や前払金などが増加し、経営を圧迫していたという。収益性の悪化などから、国内航空券の販売事業を縮小し、16年3月期の売上高は約41億2400万円にまで減少。最終赤字に転落していた。レンタカー事業も低採算が続いており、破産に至ったという。

 ただ、7日午後1時現在、「サンクスツアー」「シナジーレンタカー」ともに、公式サイトは閉鎖されていない。前者は、「システム障害により、Web・電話での申し込みができない」との注意書きが掲載されており、検索機能を使用できなくなっているが、後者は運営状況に関する記載はなく、空車検索フォームは使用できる状況だ。

photo 「サンクスツアー」は現在も閲覧できる

 同社の破産に連鎖し、関連会社で航空券販売の「ケイズプロダクシヨン」と飲食業の「エスワンフードサービス」も5月に破産。事後処理を弁護士に一任しているという。

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