だからミニストップの「ハロハロ」は売れている、知られざる“実験力”水曜インタビュー劇場(シャリシャリ公演)(2/6 ページ)

» 2017年06月21日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

ハロハロの特徴は「ハーモニー」

土肥: ハロハロの特徴といえば、なんといっても「ハーモニー」ですよね。24時間以上かけてゆっくり凍らせた「純氷」を使っている。なぜこの氷を使っているかというと、家庭の冷蔵庫でつくる氷よりも溶けにくいからなんですよね。しかも、不純物を取り除いていて、食感はシャリシャリしている。氷の上に、フルーツが入ったゼリー、わらびもち、みたらし団子などがトッピングされていて、てっぺんにソフトクリームがどーんとのっている。

 1995年に発売したところ、すぐにばーんと売れた。その後、毎年期間限定で発売しているのですが、そもそもどういったきっかけで商品化されたのでしょうか?

山盛: ミニストップが創業したのは1980年。90年代に入ってからソフトクリームが徐々に売れていったのですが、そのソフトクリームを使って新しいデザートをつくることができないか、といった話になりました。いろいろ調査して、フィリピンにある「ハロハロ」というスイーツに注目しました。アイスクリーム、フルーツ、氷などが入っていて、現地のタガログ語で「まぜこぜ」を意味するんです。

 下の写真を見ていただけますか。どちらもハロハロのラムネ味ですが、左は95年に発売したモノ、右は翌96年に発売したモノになります。

左の写真が95年に発売したハロハロのラムネ、右の写真が96年に発売


土肥: あれ、なにか違いますね。

山盛: 96年に発売したラムネをみると、下に氷が入っていて、その上に、ゼリー、ソフトクリームをトッピングしています。でも、最初に発売した95年のモノは違う。下にゼリーが入っていて、その上に、氷、ソフトクリームをトッピングしています。この形だと、まぜこぜにすることができません。お客さまからも「ひと口目にゼリーを食べたい」といった声が多かったので、翌年に変更しまして。その形がいまも続いているんです。

土肥: なるほど。過去のフレーバーをみていると、最初の年はラムネとイチゴだけ。その後、宇治金時、桃、巨峰などさまざまな種類が登場していますが、気になったことがひとつ。ラムネだけはずーっと発売していますよね。それはなぜ?

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