夫婦別勘定はお金がたまらない 責任者交代制のススメマネーの達人(1/3 ページ)

» 2017年07月28日 05時30分 公開
[平林亮子マネーの達人]
マネーの達人

 共働きの夫婦で増えているのが夫婦別勘定。住宅ローンはご主人、生活費は奥さま、レジャー費は適当、という感じで夫婦それぞれがお財布を握っている家族が急増中です。お互いに干渉することなく好きなことにお金を使えるのでストレスフリーですし、楽です。

 けど、これは貯金にとっては最悪な事態。私の知る限り、別勘定制度のご家族は貯金がほぼゼロに近いです。その理由と対策をまとめましたので、心当たりのある奥さま、ご主人さまはどきどきしながら読んでくださいね。

 もちろん別勘定制でガンガンためているご夫婦もいらっしゃるので、そんな堅実ご夫婦は軽く読み飛ばしてください。

photo 夫婦別勘定の家庭はお金がたまらない?(写真と本文は関係ありません)

司令塔無きチームは敗北あるのみ

 「お財布をそれぞれが管理している」ということは、責任者がいないということです。監督がいないサッカーや野球のチームはたまには勝てますが、常勝軍団にはなれません。サッカーの日本代表やプロ野球、高校野球だって選手の力だけではなく監督によって大きく勝率が変わります。それは家計だって同じなのです。

 プレイヤーが2人で監督がいなければ、2人とも肩の力を抜いて、緩く生活してしまうのは当然のこと。目標も決めずにただお金を減らし続けるだけです。コンビニで飲み物を買ったり、ランチでちょっとぜいたくしたり、ついついタクシーに乗ってしまったり。

 それぞれが別勘定でお財布を持っていると「いったい我が家は毎月いくら使っているのかさっぱり分からない」という状態に陥ります。けど、それぞれの収入があるので生活に支障がありません。だから特に危機感を持たずに、だらだらと無駄なお金を支払い続けることになります。

 貯金をしたいと思っているのであれば、ノー監督生活は早めに終止符を打ちましょう。

家計も会社の経理と同じ! 管理者を決めよう

 「自分が一生懸命働いたお金だから、配偶者といえども権利を握られたくない」と考えてしまう人が多いですが、まずはその考えを改めましょう。家計の管理は会社の経理と同じです。経理がいなければ収入も支出も把握できず、会社経営は成り立ちませんよね。家計だって同じことです。どちらかが全ての収入を把握して、予算配分を行いましょう。

 1人が握り続けるのに抵抗があるのであれば、毎月交代制をおすすめします。1月は奥さまが家計を管理、2月はご主人が家計を管理、という感じです。こうすることで、毎月引継ぎをすることになりますので、不明瞭な点や余計な支出を作ることなく家計を運営できます。

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