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» 2017年08月24日 07時00分 公開

オフィスから考えるワークスタイル変革:オフィスに新視点 “価値観”を生かすコクヨの提案 (2/3)

[加納由希絵,ITmedia]

“働く価値観”を9タイプに分類

 ワークスタイル研究所の取り組みの一環として、働く人の価値観をタイプ別に分類して診断するツール「#workTag」を開発した。全国のオフィスワーカー3000人に対するアンケート結果を統計的に分析し、「働く価値観」を9タイプに分類。人生における仕事の位置付けや、協調性、自立性など行動の傾向を基に分類した。

 9種類のタイプは、「マイライフ探求家」「楽天家」「家庭重視」「アシスタント」「リアリスト」「大黒柱」「野心家」「ハイパフォーマー」「イノベーター」。全17問の質問に答えていくと、自分のタイプが分かるようになっている。

photo 「#workTag」で分類している働く価値観9タイプ(出典:コクヨワークスタイル研究所Webサイト)

 この診断ツールをオフィス提案に活用できるように、さらに研究を進めていく。オフィスで働く従業員全員の仕事に対する価値観が分かれば、全国平均との比較によって、自社の傾向を把握できる。その傾向によって、従業員が仕事をしやすい環境を明らかにし、それに合ったオフィスを提案することができる。

 まずは、それぞれのタイプの人が働きやすい空間を状況に応じて選べるようなオフィスを提案。人が集まって気軽に話をしやすい空間や、みんなでアイデアを出し合う空間、1人で集中して作業する空間などを提示している。7月に開催された展示会「ワークスタイル変革EXPO」で、5種類の空間で構成したオフィスを実際に作って展示した。

photophoto 「ワークスタイル変革EXPO」で提案したオフィス。多人数でアイデアを出し合う「ブレーンストーミング」のエリア(左)と、上司などに意見をもらうための「相談」のエリア
photophoto 1人で集中して作業する「集中」エリア(左)、チームでアイデアを具現化する「意思決定」エリア

 展示会では、「#workTag」のβ版も披露。タブレット端末を使って、来場者に体験してもらった。すると、多くの企業の総務担当者から賛同を得たという。若原氏は「座席をフリーアドレスにしても同じ席に座る社員が多い、などといった失敗経験がある企業の方ほど賛同してもらえた。価値観が多様化してきたことから、会社側の都合だけではなく、働く人の困りごとやニーズを踏まえたオフィスづくりが求められている」と手応えを語る。

 しかし、働く人の価値観を反映しているといっても、理想だけを追い求めるわけにはいかない。今後、現実的な提案メニューを構築していく方針だ。実際のオフィスづくりには、価値観やニーズだけでなく、経営視点も必要。維持・管理とのバランスも考えなくてはならない。オフィス移転のノウハウを蓄積しているコンサルティングチームと連携しながら、研究を重ねていく。

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