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» 2017年09月20日 11時04分 公開

利便性に優れ割安:東京23区、新築マンション主戦場は「城東、城北」

新築マンション価格が高騰する中、東京23区内で人気が高まっている地域がある。利便性に優れながら割安な価格で物件が購入できるという「城東、城北エリア」だ。

[SankeiBiz]

 地価や施工費の上昇を反映し、首都圏の新築マンション販売価格は高騰している。富裕層需要に支えられる一部の都心物件やシニアのニーズが高い「駅近」の好調に加え、東京23区内で人気が高まっている地域がある。利便性に優れながら割安な価格で物件が購入できるという「城東、城北エリア」だ。

photo 利便性の高さから共働き世帯の人気が高い「シティテラス東陽町」=東京都江東区

共働き世帯が過半

 「これまでに見たことがない傾向だ」。総戸数500を超える大型マンション「シティテラス東陽町」(東京都江東区)を販売する住友不動産の担当者は、契約者の分析結果にくぎ付けになった。

 30〜40代がターゲットのマンションとしては珍しく、共働き世帯が過半数を占めた。最寄り駅はオフィス街の大手町まで9分という東京メトロの東陽町。通勤に便利で子育てもしやすい環境が評価された。

 同社が10月から本格販売を開始する「シティテラス西日暮里ステーションコート」(荒川区)も、最寄りの西日暮里駅から大手町まで10分の利便性が売り。子育て層を中心に2カ月で、想定を大幅に上回る約1000件の問い合わせがあった。総戸数900に迫る「ザ・ガーデンズ東京王子」(北区)の販売も好調という。

 これまでファミリー層の間では世田谷など高級住宅地の人気が高かったが、価格上昇で共働きでも購入が難しくなった。価格を抑えるため、各住戸の面積を縮小する動きも活発になっている中、城東・城北エリアでは同等の品質・間取りの物件を数割安い価格で購入できる。「子供の送り迎えなどを考慮し、通勤が便利で少しでも広く」。そんな顧客層の取り込みを狙う動きが鮮明になっている。

 長谷工総合研究所の調査によると、今年1〜6月に23区内で供給されたマンションのうち、最寄り駅から徒歩5分以内の物件の割合は53.3%と、昨年の平均を8ポイント近く上回った。城東、城北エリアの物件は5分圏内が多く、数値に反映された格好だ。基準地価の上昇率も都心部の鈍化がみられる中、荒川区は前年比5.3%増と23区内住宅地でトップの伸び率となるなど城東・城北エリアの健闘が目立った。

 大手デベロッパーの土地仕入れ担当者は「『あのエリアの物件が欲しい』という層は少数派となり、予算範囲内であればエリアを重視しない層が増えた」と指摘する。街のブランドにこだわらない動きは、今後加速しそうだ。

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