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» 2017年10月12日 16時18分 公開

複数の「疑わしい事案がある」:品質不正で信頼度はゼロに、さらに疑わしい事案も=神戸製鋼社長

神戸製鋼の川崎博也会長兼社長は、アルミ・銅製品などで性能データを改ざんしていたことについて「品質不正で神戸製鋼の信頼度はゼロに落ちた」と厳しい現状認識を示した。

[ロイター]
photo 10月12日、神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長は、経済産業省内で記者団に対して、アルミ・銅製品などで性能データを改ざんしていたことについて「品質不正で神戸製鋼の信頼度はゼロに落ちた」と厳しい現状認識を示した。写真は謝罪する同会長兼社長。都内で撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 12日 ロイター] - 神戸製鋼所<5406.T>の川崎博也会長兼社長は12日、経済産業省内で記者団に対し、アルミ・銅製品などで性能データを改ざんしていたことについて「品質不正で神戸製鋼の信頼度はゼロに落ちた」と厳しい現状認識を示した。データの突合せ突合せ作業が終わっていないことから「今後、新たな不正事案が発生する可能性がある」とし、実際に国内外で複数の「疑わしい事案がある」ことを明らかにした。同社の品質不正問題はさらに広がりを見せる可能性がある。

川崎社長は午前、経産省を訪れ品質不正の経緯について報告した。「多くの方々にご心配をおかけしていることを深くおわびする」と謝罪。「安全検査と確認を最優先課題として、万全の体制で取り組んでいく」と、安全性の確認を急ぐ考えを示した。

対応した多田明弘製造産業局長は「公正な取引の基盤を揺るがす誠に遺憾な事態。一部には日本の製造業全体の信頼にもかかわるとの指摘もあり、重く受け止めている」と語った。

経産省は同社に対し、1)新たな不正の特定・調査を早期に完了させる、2)安全性の検証結果を2週間程度をめどに公表する、3)徹底的な原因分析と対策立案を1カ月以内をめどに完了させる――の3点を指示した。

<経営責任の言及避ける>

川崎社長は会談後、記者団に対して、自らの経営責任について「今は原因究明と対策、安全性の検証に最大限努力することが私の責任だ」と述べ、事態の収拾を優先させる考えを示した。その後の辞任の可能性については「外部の意見や今回の影響度を総合して決めたい」と述べるにとどめた。

同社の品質不正は過去1年間に出荷したアルミ・銅製品の4%、出荷先は約200社にのぼる。約100社に戸別訪問し状況を説明したといい、残りの100社についても「可能な限り早く情報提供、安全性の検証・確認に入っていきたい」と語った。

リコール(回収・無償修理)の可能性については「現時点でその可能性があるとは聞いていない」という。

神戸製鋼の品質不正問題は日本の製造業全体の不信感につながる可能性もある。川崎社長は「われわれの会社だけの信頼低下だけにとどまらないのは十分理解している。本当に申し訳ない」と重ねて謝罪した。

業績への影響については、賠償請求など費用がどれくらいかかるかわからないため「見積もれない」と指摘。資産売却も「今のところ考えていない」と語った。

(志田義寧)

Copyright © 2017 Thomson Reuters

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