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» 2017年11月08日 18時38分 公開

中計は「着実成長」:日産が今期営業益を400億円減額、検査問題響く

日産は、18年3月期の連結営業利益を従来の6850億円から6450億円に下方修正したと発表した。

[ロイター]
photo 11月8日、日産自動車は、2018年3月期の連結営業利益を従来の6850億円から6450億円に下方修正したと発表した。写真はジュネーブで3月撮影(2017年 ロイター/Arnd Wiegmann)

[横浜市 8日 ロイター] - 日産自動車<7201.T>は8日、2018年3月期の連結営業利益を従来の6850億円から6450億円に下方修正したと発表した。無資格者による完成検査問題の影響などにより、400億円減額する。売上高の11兆8000億円と純利益5350億円は従来のまま据え置いた。

修正した今期営業利益予想は、トムソン・ロイターの集計したアナリスト22人の予想平均7156億円を下回る。

西川廣人社長は、会見冒頭に頭を下げ、無資格者による完成検査問題を起こしたことについて「信頼を揺るがせる結果となったことをまず深くおわびする。今後の取り組みを通じて信頼を再度取り戻せるよう全力を挙げる」などと謝罪、再度頭を下げた。

そのうえで、修正した営業利益予想には完成検査問題に伴う費用計上や下期の販売への影響などを織り込んだ、と説明した。

同社は、原因究明や再発防止策などに関する報告書を来週中に国土交通省へ提出する予定。問題の発覚で生産・出荷が止まっていたグループ会社の京都工場も同省の許可が出て8日再開したといい、これで全6工場が再開にこぎ着けた。

国内販売を担当する星野朝子専務によると、問題による販売への影響について「数百台単位」で受注のキャンセルが出ているという。生産出荷が停止していた11月は「確実に影響が残ると思うが、12月に向けてサプライ(供給)が戻るので、12月末までには解消する」との見通しを示した。

<中計は「コミット」ではなく「着実な成長」>

日産は同時に22年までの中期計画も発表したが、5月にすでに公表した同年までの数値目標である売上高16.5兆円、営業利益率8%、自動車事業のフリーキャッシュフロー累計2.5兆円、世界シェア8%だけを掲げ、それ以外の数値は示さなかった。

西川社長は終始、歯切れの悪い物言いが目立ったが、中計の狙いは「着実な成長」と繰り返し、強調した。今回の問題も踏まえ、「日本のものづくりがわれわれのコア(核)。その再教育が非常に重要で、それが(会社)全体を支えていく」と述べた。

カルロス・ゴーン社長時代の中計は、数値目標に経営責任も伴い、確実に達成を目指す「コミットメント経営」という印象が強かった。しかし西川社長は、今回の中計もこれまでと「考え方は変わっていない」としたうえで、数値目標を「コミットする」というよりもその目標を「キードライバー」にして取り組み、達成に向けた「アクション、キードライバーとして注目してほしい」と訴えた。

中計の発表は当初10月16日を予定していたが、無資格検査の発覚で延期していた。

(白木真紀)

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