前出の球界関係者はこのように語る。
「日本ハムとしても中田に対し、チーム残留によって『清宮の教育係』という役割も担わせるつもり。来季は中田が正一塁手として清宮の手本となり、先輩野手として育成にも尽力する。清宮を弟分として一軍で共闘しながら育成した上で自身も納得のいく結果を残せば、それこそ中田も大手を振ってFA宣言できるというものだ。
いや、それこそドラスティックな考えを持つ日本ハムならば、来季中に再び復活を果たして中田の商品価値が高騰したら、そのタイミングで希望球団と商談をまとめて電撃トレードを成立させることもあるかもしれない」
例外はあるが、日本ハムでは「年俸3億円を超える選手は“卒業”させる」という不文律があるともっぱら。来季の年俸は大幅ダウンとはいえ、この先、再び中田の成績が上昇気流に乗って3億円のラインを超える可能性は十分にあり得る。そういう観点から見ても中田の他球団移籍は来季もくすぶり続ける。
清宮育成を見据えた日本ハムのビジョンは極めてドライでありながらも理にかなっていると言えそうだ。
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
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