VAIO・東映など3社、VR映画事業で連携 アニメなど放映多人数での同時視聴は世界初

» 2017年12月19日 18時32分 公開
[ITmedia]

 VAIOと東映、映像コンサルティングのクラフターは12月19日、VR(仮想現実)の技術を活用した映画事業「VRCC(VR Cinematic Consortium)」を始めると発表した。今後、コンテンツ制作者や賛同する劇場を募り、2018年3月から試験上映を開始する予定。当初は人気アニメやアーティストのライブ映像を放映し、動向を踏まえて恒常的な興行を展開するという。

photo VAIOの公式サイト

 3社によると、多人数での同時鑑賞が可能なVRコンテンツを映画館で放映する取り組みは世界初という。3D映画上映時の3D眼鏡と同様、来館者にVRゴーグルを貸し出し、退館時に返却してもらう仕組みを採用する。

 VRゴーグルは高価なため、映画館などへの普及が遅れていたが、VAIOは「当社が今夏から取り組んでいる法人向けVRソリューション事業で得たノウハウを生かし、多くの人にVR映画を楽しんでもらいたいと考えて参入を決めた」(広報担当者)と説明する。

 VAIOはVRゴーグルの調達と、多人数での同時視聴に耐えうるソフトウェアとネットワークの開発を担当。東映は複合映画館(シネコン)へのコンテンツ配給を担う。クラフターはVRコンテンツを制作する。

photo 3社による発表

 試験上映するコンテンツの詳細と今後の方針は、18年2月にあらためて発表するとしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.