ニュース
» 2017年12月21日 06時00分 公開

センサーづくりはレシピ重要:ソニー復活支えるイメージセンサー、スマホ依存に課題も (2/3)

[ロイター]

<センサーづくりはレシピ重要>

足元ではサムスンもイメージセンサー事業を強化しているが、清水氏は「CCDで培ったノウハウはCMOSにも活かされていて、そう簡単にまねできない」と自信を示す。

米運用会社インダス・キャピタル・パートナーズのマネージングディレクター、アンドリュー・ダニエルズ氏は「ソニーのプロセス技術は、ある種の『匠の技』だ」と指摘する。

とはいえ、以前に比べればその距離は縮まっている。市場では同社のイメージセンサー技術は他社に比べて2─3年先行していると言われているが、清水氏は「チャンピオンデータ(一番良いデータ)で比べたら、もう差はない」と至って冷静だ。

では、どこに差があるのか。「われわれは安定した歩留まりで何万枚も作れるが、他社は難しいだろう」と清水氏は語っている。

ソニー関係者は「半導体は微細化が進み、そのために先端技術が必要だ。イメージセンサーはそこまで先端技術は必要ないが、その代わり料理と同じレシピが必要となる。何百もある工程のノウハウが味に効いてくる」と話す。

ソニーは現在、第2の柱としてセンシングにも力を入れているが、平山氏は「今は遅れているかもしれないが、センシングでもナンバーワンポジションを十分に取っていけるのではないか」とイメージセンサーの成功体験をセンシングに重ねた。

イメージングが「きれいに残す」のが目的だとすると、センシングは人の目に見えない情報も取得する技術で、すべてのモノがインターネットにつながるIoT(インターネット・オブ・シングス)時代に不可欠な技術として市場の広がりが期待されている。

早稲田大大学院経営管理研究科の長内厚教授はソニーのイメージセンサー事業が成功した背景について、2つの「マイノリティー(非主流派)」状況が功を奏したと分析する。

イメージセンサー事業が半導体の中ではマイノリティーだったため、大規模投資のレースに参加しなくて済んだことに加え、ソニーの事業としてもマイノリティーだったことから、技術革新を身軽に進めやすい環境にあったという見立てだ。

インダス・キャピタルのダニエルズ氏も、ソニーの成功は「半導体の中でもニッチな分野への集中をかなり前に決断した結果だ」と口をそろえる。ダニエルズ氏は、同社のファンドがソニー株を保有しているかどうかを明らかにしなかったが、センサー事業を高く評価している。

Copyright © 2018 Thomson Reuters

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -

Digital Business Days

- PR -

ITmedia 総力特集