家庭用品メーカーの山善(大阪府大阪市)は“1℃単位”で温度調節ができる電気ケトルを来年1月から販売する。価格は税込8618円。
6段階で温度を選択できる「温度選択スイッチ」と、60〜100℃までを1℃単位で調節できる「温度設定スイッチ」を搭載した。保温機能もあり、最後に設定した温度で約1時間保温できる。
同社は開発背景について「お茶、紅茶、コーヒーなどのホットドリンクは、それぞれ適温が異なるため、単に沸騰させたお湯では十分においしさを引き出せない。また好みの温度も人それぞれ。最もおいしい状態で飲みたいというニーズに応えたかった」と説明。
特に、種類によって適温の幅が広い日本茶をよく飲む人に需要があるとしている。
例えば、うまみ成分を引き出したい玉露の場合は、55℃程度の低温が適温だが、香りが特徴の玄米茶やほうじ茶の場合は100℃の熱湯で香りを引き立たせる入れ方が推奨されている。
1℃単位で温度調整ができる電気ケトルは、HARIOの「V60温度調整付きパワーケトル・ヴォーノ」などがあり、既に存在しているが、価格が2万円を超えるなど高額なものが多かったという。他社より安価で提供できる理由については「広告宣伝費を一切使わず、コストを抑えて価格に反映した」(同社)と説明している。
販売目標については「まずは1年間で3万台を販売したい」(同)としている。
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