サッカー日本代表はハリル監督で大丈夫なのか赤坂8丁目発 スポーツ246(3/4 ページ)

» 2017年12月28日 08時00分 公開
[臼北信行ITmedia]

とうとう“痛い監督”に

 外国人監督だから愛国精神などあるはずがない。そんな意見も少数の擁護派から聞こえてくるかもしれないが、これまで日本代表監督の重責を担って、それなりに「有能」と呼ばれた歴代の外国人指揮官たちには少なくとも日本の文化に溶け込み、日本サッカーを理解し、そして強いチームを作り上げていくという確固たる信念があった。

 ハンス・オフト氏、フィリップ・トルシエ氏、ジーコ氏、イビチャ・オシム氏、アルベルト・ザッケローニ氏……。やはり、かつて日本代表を率いた歴代外国人指揮官の顔ぶれと比較してもハリルホジッチ監督は明らかにインパクトにかけ、存在感が非常に薄い。選手たちを鼓舞する上で、またファンの心を引き付ける意味においても彼の言動には何か魂がこもっていないのだ。そう考えると、今回の日韓戦はやはり負けるべくして負けたのだと感じてしまう。

 かつて日本代表監督の就任会見でハリルホジッチ監督は「私は負けることが嫌いだ」とコメントしたことがあった。このときは日本人の持つ侍気質に相通じるものが感じられ、非常に期待感が高まったことを今も鮮明に覚えている。

 ところが現在はどうだろうか。発言内容も試合によってカメレオンのように変化し、負ければ弁明に終始。実際今回の東アジアEー1サッカー選手権でも2ー1で勝った中国戦後に「A代表に入る候補が何人もいた」とダイヤモンドの原石を見つけたと言わんばかりに満足げで語っていたかと思えば、その後の韓国戦で大敗を喫すると舌の根も乾かないうちに二線級のメンバーしか選べなかったことを恥ずかしげもなく敗因として並べ立てていた。選手からすれば、このような姿勢の指揮官に付いていくことは非常に難しい話である。

 韓国戦に敗れた夜について「試合のことを考えて眠れなかった」と打ち明け、ロシアW杯での対戦国と戦略を練るため年明けの1月に自宅のあるフランスで「山にこもって映像を見る」と山ごもりをすることまでアピール。こうした監督の言動はネット上でも失笑を買う材料となっていて、とうとう最近は“痛い監督”にまで成り下がる始末である。

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