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» 2017年12月28日 06時00分 公開

きっかけはTV番組「アメトーク」:フィリップモリス、加熱式たばこiQOSの販売戦略 (1/6)

従来のたばこに代わる製品に──とフィリップ・モリスが社運を賭ける「iQOS」。最初の市場として日本を、そして意外な場所──名古屋を選んだ、

[ロイター]
photo 12月27日、東京銀座の高級店が並ぶ一角、華やかなティファニーとカルチェの店舗の近くに、iQOS(アイコス)という新型デバイスを求める人たちが、商品を購入できるショップがある。写真は銀座で18日撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京/テルアビブ/ボゴタ 27日 ロイター] - 東京銀座の高級店が並ぶ一角、華やかなティファニーとカルチェの店舗の近くに、iQOS(アイコス)という新型デバイスを求める人たちが、商品を購入できるショップがある。この店舗は、ハイテクな外観と会員制クラブのような雰囲気を兼ね備えた空間だ。入口で若い女性スタッフが、会員制の喫煙ラウンジが2階にございます、と案内してくれた。

デバイスのキャッチコピーは「This changes everything (これがすべてを変える)」。鮮やかな緑と青のハチドリが羽ばたく写真が使われている。商品名に使われている小文字の「i」、商品が入ったシンプルな白い箱――これらは米国のテックジャイアント、アップルのマーケティングとデザインを想起させる。

しかしこのデバイスを販売しているのは、大手たばこ会社フィリップモリスインターナショナル(PMI)。そしてこれはスマートフォンではない。

iQOSとは、たばこを燃焼させずに加熱する加熱式たばこと呼ばれるもの。ニコチンを含む蒸気が発生する。30億ドル超を投資して新世代の喫煙具を開発した世界一のたばこ会社PMIは、この製品は社運を賭けたものだとしている。

PMIは、たばこを燃焼しないことで、従来の紙巻きたばこより発がん性物質のレベルが低減されるとしている。まだ初期段階にあるが、販売は順調だ。前四半期の売り上げは10億ドル弱、前年同期は約2億ドルだった。

最新テクノロジーを搭載した健康被害の少ないたばこ、という新たな概念で消費者の関心を引くことは、iQOSの急成長にとって必要だった。しかし消費者だけがターゲットだったわけではない。政府関係者、業界団体らのインタビューから、どのようにして同社が、政府が規制のハードルを上げる前にこの新製品の利点を各国当局に売り込もうとしているかが明らかになった。

主要な目的は、政府にiQOSの利点を認めさせ、これまでたばこに課されたと同様の税率や規制を、iQOSには適用させないようにすることだ。

同社は、iQOSはタバコ葉を使っているが、燃焼させたり煙を出さないので、たばこ製品に分類されるべきではない、という新たな論法を打ち出した。

日本では、政府関係者に科学的根拠を示して、結果としてたばこより税率が低くなる形に分類するよう働きかけた。イスラエルでは、政府高官にiQOSの利点を説明するため同社幹部が飛行機で訪れた。コロンビア保健省は、フィリップモリスは許可を申請せずに製品を発売したとしている。

アプローチの概要は、ロイターが入手した同社の内部資料に記されている。

iQOSは「『喫煙するものではない』という証明が、最も重要な要素だ」。iQOSと他の新型たばこに関する2014年のパワーポイントの資料にはそう記されている。

この資料は、ロイターがすでに報道している。

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