道路交通法では、6歳未満の子どもを乗せて自動車を運転する際はチャイルドシートの使用が義務付けられている。しかし実際は、子どもの年齢が上がるにつれてチャイルドシートの使用率が下がっている――警察庁と日本自動車連盟(JAF)の調査でこうした結果が出た。
0歳児のチャイルドシート使用率は87.1%に上ったが、1〜4歳児の使用率は65.6%、5歳児の使用率は40.9%にとどまった。
一方、子どもの年齢が上がるとともに「車両シートにそのまま座らせる」と答える親の割合が増加しており、0歳児の1.1%、1〜4歳児の20.1%、5歳児の34.8%が大人用のシートに座っていることが判明。「チャイルドシートに座らせるが、大人用のベルトを使用する」「保護者が抱っこする」との回答も一定数存在した。
ただ調査では、子どもがチャイルドシートに座っている場合でも、パーツの取り付けにミスがある例が多いことが発覚。乳児用・幼児用チャイルドシートのうち59.3%で設置ミスがみられた。
内訳は、「腰ベルト取り付け時の締め付け不足」がトップ。「座席ベルトの通し方のミス」「固定金具などの不備・誤使用」などの回答もみられた。
さらに、全体の51.9%で使用方法の誤りもみられた。内訳は、乳児用・幼児用シートでは「ハーネス(安全ベルト)の締め付け不適正」が最多。「ハーネスの高さ調節ミス」「ハーネスのよじれ・ねじれ」も多かった。学童用シートでは「体格と合わないものを使用している」がトップだった。
調査は2017年4月20〜30日に、全国99カ所で聞き取り・目視を実施した。使用状況は1万3016人、取り付け状況は423シート、着座状況は634人を対象に調査した。
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