映画に演劇も 2018年期待の鉄道エンターテインメント杉山淳一の「週刊鉄道経済」(2/4 ページ)

» 2018年01月12日 07時00分 公開
[杉山淳一ITmedia]

『ローカル線ガールズ 〜私、故郷に帰ってきました〜』

 ――ベストセラーのビジネス書を映画化。18年11月公開予定。(吉本興業「地域発信型映画」公式サイト

 福井県のえちぜん鉄道で活躍するアテンダント(女性乗務員)の活躍と成長を描く作品。原作は08年に出版された『ローカル線ガールズ』だ。本書は小説や漫画ではなく、ドキュメンタリーでありビジネス書。えちぜん鉄道がお年寄りなどへの乗客補助や観光案内をするために導入した「アテンダント」に採用された女性の目で、日常の経験とローカル線の姿、諸問題を語るという内容だった。

 08年といえば鉄道趣味が盛り上がり、あらゆる面で鉄道関連商品が誕生した。本書も鉄道×女性という組み合わせで注目され、のちに『○○ガール(ズ)』という類似本が多数生まれた。その中でも本書はローカル線問題を真摯(しんし)に語り、心温まるエピソードが印象に残った。

 映画では女性アテンダントという職業をテーマに、都会で夢に破れた女性が故郷に帰り、新たな職場で再起する姿を描くという。主演は吉本興業のタレント、横澤夏子さん。本作は吉本興業が手掛ける地域発信型映画の1つ。吉本興業はこれまでに、地域密着型映画を60本以上も協賛しているという。明るく楽しく、泣き笑いを通じて、鉄道と地域との関わりなど、何か大切なものを心に残す作品になりそうだ。

photo えちぜん鉄道のアテンダントさん(2009年撮影)

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