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» 2018年01月17日 06時00分 公開

「文春」「AERA」:「ホルモン漬け輸入牛肉が乳がんを増やす」報道の科学的根拠は? (1/5)

成長を促すために「ホルモン剤」を使った米国やオーストラリアの牛肉の話題が、週刊誌やネットニュースで取り上げられている。

[産経新聞]
産経新聞

 成長を促すために「ホルモン剤」を使った米国やオーストラリアの牛肉の話題が、週刊誌やネットニュースで取り上げられている。「“ホルモン漬け牛肉”のせいで日本で乳がんが増えた」「日本は外圧でホルモン剤を使った牛肉を輸入せざるをえないのだ」といった調子で、不安に思っている人も少なくないだろう。しかし、実際はどうなのだろうか。

photo サシ(脂肪)が入った牛肉。赤身が増えるので、サシ入りを重視する日本ではホルモン剤の需要がないとされる(平沢裕子撮影)

「EUが禁止しているから危険」は本当なのか

 例えば文春オンラインは「ホルモン漬けアメリカ産牛肉が乳がん、前立腺がんを引き起こすリスク」(2017年11月16日付)という記事を掲載。17年6月に亡くなった元アナウンサー、小林麻央さんを引き合いに出しながら「日本人に乳がんなどホルモン依存性がんが増えたのは、米国からの輸入牛肉が増えたことが一因。なぜなら米国産牛肉は“ホルモン漬け”だから」としている。

 「AERA」(14年5月発売号)にも同じ内容の記事が載ったことがある。が、いずれも

 (1)EUが1988年に家畜への使用を禁止したホルモン剤が、米国では依然使われている

 (2)その米国産牛肉を日本が輸入し続けている

 という2点を問題視している。一部の消費者団体も「EUが家畜への使用や、使った牛肉の輸入を禁止している」ことを前提に、「ホルモン剤を投与した牛肉は危険」と主張するが、果たしてそうなのだろうか。

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