iPhone低速化、Appleのバッテリー情報隠しが問題に批判集まる(2/2 ページ)

» 2018年01月25日 13時24分 公開
[ロイター]
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アップルは、セキュリティー上の理由からアップストアでバッテリーの健全度を示すアプリを販売するのを禁止してきた。2016年のソフトウエアの更新後にはチャージサイクル数、つまりバッテリーの充電量が何回ゼロになって再充電されたかという重要な情報をアプリで表示することは認められなくなっている。

リラム・ラブスのロジェリオ・ヒロオカ氏によると、同社が提供するアプリは16年にチャージサイクル数を表示できなくなり、バッテリーが寿命を迎えたかどうかを判断する機能だけが残った。昨年12月にアップルが動作速度を意図的に遅くしたと認める直前には、アプリに対する通常のバグ修復も拒絶され、アップル側は不正確な診断機能が提示される恐れがあるためとの理由を挙げたという。

一方でアップルのパソコン「Mac」に関しては、バッテリーの健全度をずっと簡単に検査できる状況にある。アップルは、なぜアイフォーンとMacにこのような差が存在するのがについてコメントを拒否した。アイフィクスイットのウィーン氏は「Macでは(バッテリー健全度が)分かるのに、アイフォーンに関しては秘密というのは正気の沙汰ではない」とあきれている。

更新されたiOSを入手するまでは、自分のアイフォーンのバッテリーがどんな具合かを調べるには端末をアップルストアに持ち込むか、Macに接続して他社製の診断ソフトを稼働させるしかない。

アップルや他のハイテク企業は、ユーザーがバッテリー情報にアクセスして交換するのを難しくしていると長らく非難を浴びている。いくつかの州でアップルは、独立系修理店への部品卸売りを義務付ける「修理する権利」を認める法案への反対運動も展開している。

(Stephen Nellis記者)

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