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» 2018年01月30日 06時00分 公開

「だまされた」:覚醒剤密輸組織「捨て駒役」の悲哀 法廷で悔やんだ中国18歳少年の浅はかさ (1/5)

日本に行って、中国から送られてくる荷物を受け取るだけで報酬3万香港ドル(約45万円)。少年はこんな甘いもうけ話に乗ってしまい、犯罪組織の“捨て駒”とされた。

[産経新聞]
産経新聞

 日本に行って、中国から送られてくる荷物を受け取るだけで報酬3万香港ドル(約45万円)−。少年はこんな甘いもうけ話に乗ってしまい、犯罪組織の“捨て駒”とされた。覚醒剤約5・1キロを密輸したとして、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)罪などに問われた中国籍の少年=事件当時(18)=に対する裁判員裁判が1月、大阪地裁で開かれた。覚醒剤5・1キロは末端価格約3億3千万円相当で、約17万2千回もの使用量にあたる。金欲しさに「深く考えることなく」重大な薬物犯罪に手を出した少年は、法廷で「だまされた」と悔やんだ。

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謎の男からの提案

 「日本に行って中国から送られてくる荷物を受け取れば、報酬3万香港ドルを払う」

 公判資料などによると、少年は中国・香港で昨年2月、「キョン」と名乗る男から、このような提案を受けた。キョンとは約1カ月前に友人のパーティーで知り合ったばかり。30歳前後だが正確な氏名や年齢は知らなかった。

 少年は飲食店でアルバイトをしていたが、月収は15万円前後。キョンの持ちかけた報酬は月収の約3倍だ。荷物の中身はあえて聞かなかったが、高額報酬のため「ダイヤか金、違法薬物の密輸ではないか」と推察した。

 何らかの違法行為に手を出す予感はあったが、提案を引き受けた。金が欲しかったのと、警棒を所持したとして刑事罰に問われて1カ月後に身柄を拘束される見込みだったため、香港から出国したいと考えたからだ。

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