ベンチャー企業のウォンタは2月2日、1日昼のリリース直後から運営面の不備を指摘する声が殺到し、現在一時休止中の“投げ銭サービス”「Osushi」の顧客対応状況を発表した。2日午前10時ごろに、支払い済みユーザーへの返金処理と全ての個人情報の削除が完了したという。(関連記事)
“投げ銭”は受け取った側への振り込みを取りやめ、支払った側に全額を返金したという。削除した個人情報は、ユーザー情報、決済に関する情報、メッセージに関する情報など。
Osushiはブロガーなどのクリエイターに、Web上で100円単位の寄付金を送れるサービスとうたっていた。寄付を「お寿司」、無料のメッセージを「お茶」、それに対する返信を「玉子」に例えている点が注目されていた。
だが公開後、ユーザーから「同意なしにクレジットカード情報が記録される」といったセキュリティ上の指摘や、「個人間送金ができる仕様は資金決済法に違反しているのでは」と疑問視する声が続出した。
こうした意見を踏まえ、ウォンタは公開から約7時間後にサービスを一時休止。システム改修や問い合わせ対応、運用フローの整備などを進めるとしていた。2日午前11時30分現在、休止したままだ。
また、ウォンタが2017年11月から運営しているQ&Aサービス「Wanta」のサービスサイトも2日午前の時点で閲覧できない状態になっている。
同サービスのロゴは、ウォンタのコーポレートサイトから削除されている。公式Twitterアカウントは残されているが、17年12月末から更新がストップしている。
「Wanta」は一般ユーザーが専門家に無料で相談・質問ができるサービスとしていた。第三者が質疑を閲覧する際に数十円程度の料金が発生し、質問者・回答者が分け合う仕組みだった。
回答者には、Twitterで人気の保育士「てぃ先生」、競技プログラマーの高橋直大さん、ピラティストレーナーの葉坂多壱貴さんらが名を連ねていた。
ITmedia ビジネスオンラインは、「Osushi」の再開時期と「Wanta」の休止理由を聞くためウォンタに取材を試みたが、連絡が取れない状況だった。
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