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» 2018年02月06日 06時00分 公開

一、二審で判断分かれた理由:「小包の中身」知らなければ無罪なのか 特殊詐欺「受け子」被告の供述 (1/4)

「小包の中身は知らなかった」。高齢者が500万円をだまし取られた特殊詐欺事件で、現金の受け取り役「受け子」として逮捕、起訴された男のこんな供述を、どう判断するだろうか。

[産経新聞]
産経新聞

 「小包の中身は知らなかった」−。高齢者が500万円をだまし取られた特殊詐欺事件で、現金の受け取り役「受け子」として逮捕、起訴された男のこんな供述を、どう判断するだろうか。法律の専門家でも判断は簡単ではない。一審の大阪地裁は詐欺の被害金とは認識していなかったとして詐欺罪について無罪を言い渡したが、今年1月の大阪高裁判決は一転して一審判決を破棄し、審理を地裁に差し戻した。判断の分かれ目はどこにあったのだろうか。

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カネでなく「裏DVDと思っていた」

 事件は平成28年7月、80代の女性が、架空の介護施設建設にかかわる資金拠出を持ちかけられ、計500万円を大阪市西淀川区のマンションの一室に送付、だまし取られたというもの。被告の男(36)は仲間数人と共謀し、マンションで21日午前10時半ごろに200万円、23日午前9時25分ごろに300万円を受け取ったとして、詐欺罪で起訴された。

 公判資料や男の代理人弁護士などによると、事件直前に実の弟から「3万円でこんな仕事がある」と言われたのが、きっかけだった。“仕事”を受諾した男は伝えられていた日時、マンションでの一室で、送られてきた小包を受け取った。受け取る際は偽名でサインしていた。

 公判では、男が小包を受け取ったことに争いはなかった。問題は「中身を知っていたかどうか」だった。

 弁護側によると、男は「(中身を)裏DVDと聴いていた」という。実際に送られてきた小包の品物欄は2回とも「本」となっていた。こうしたことから、現金をだまし取る意図はなかったと無罪を主張した。

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