もうひとつ、イケアが直面している脅威は、やはりネット通販だ。イケアは世界最大の家具メーカーなのだが、eコマースへの対応は非常に遅れている。
イケアはビジネス展開する国の半分ほどでしか、ネット通販に対応していないのが現状だ。日本でも、イケアがネット通販に対応するようになったのは、17年からと比較的最近になってからだ。
イケアがネット通販の導入に時間をかけている間、ライバルたちがどんどん進出してきている。オンラインだけでビジネス展開する、家具のネット通販ブランドが登場したり、さらに特筆すべきは、ネット通販の巨人、アマゾンも家具ビジネスに参入し始めたことだろう。
アマゾンは、ミッドセンチュリーモダンなデザインを取り入れた「Rivet」と、ナチュラルなカントリーモダンのスタイルを取り入れた「Stone & Beam」という、アマゾン・ドット・コムのみで買える2つのオリジナルブランドを立ち上げたばかりだ。しかもアマゾンプライムの会員であれば、送料は無料である。
家具やインテリア関連のネット通販は、年率約12%増で推移すると予測される魅力的な市場になっている。そのビジネス規模は、22年には約2億8600万ドルになると予測され、競争が激化しそうだ。
ネット通販ビジネスに出遅れた感があるイケアも、18年中に対応を強化する。オフィシャルサイトでの販売だけではなく、アマゾンや中国のアリババグループが運営するTmallのような外部のサイトを利用して商品を販売する計画だ。
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