――そのキュレーターがサポートしてもうまくいかないプロジェクトは、何が悪かったのでしょうか。
中山: 先ほども説明したように、クラウドファンディングに向いているのはB2C領域なので、うまくいかないケースで多いのはB2Bのプロジェクトですね。まずは、自分のプロジェクトがクラウドファンディングで有効なのかどうか、注意する必要があります。
またB2Cでもうまくいかないケースとしては、「自分も欲しくないもの」を作ろうとしまっているプロジェクトが多いですね。「お金が集まりそうだ」程度の感覚でエントリーをしていて、自分自身が絶対に欲しいと思っていない。その商品を本気で世の中に出したいと思っているのかどうかは重要なことです。
大きな額を集めることができた実行者たちは、とにかく熱量がすごかった。この熱量は支援者にも伝わりますから、アイデアがどんなに面白くても“思い入れがない”プロジェクトには支援者が集まりません。
冒頭でも言いましたが、株式出資などに比べて、クラウドファンディングの場合は「応援したい」という気持ちもお金を払う動機になっています。応援したいと思ってもらわなければいけません。
――「熱量」がなければ、クラウドファンディングの成功はありえないということですね。
中山: はい。自分が本気で欲しいと思っていないと、届けたいユーザーの顔も見えてきません。当然、適切な切り口や利用シーンの提示も分からず、ササらないプロジェクトページが作られてしまいます。結果、お金は集まりません。
まずは、その商品を作る理由がしっかりしているか。そして情熱はあるのか。まずは、そこを自問自答してみる必要があるでしょう。
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