ハードな味わいを実現させたのが、新製法だ。複数のかんきつ類からうまみのあるエキスだけを抽出した「ハードエキス」を使用。それによって、口に入れて強い炭酸の刺激を感じた後に、うまみや風味を感じられるという。「一般的なストロングチューハイは、最初に刺激を感じた後は風味が損なわれ、人工的なアルコール臭さが残ってしまう。ハードエキスによってそれを軽減し、『味の中間』にもしっかりとした味わいを感じられるようにした」(山形氏)
主なターゲットは、ストロングRTDの主要飲用層である40代男性。キリンビールが調査したユーザーの声によると、「日々蓄積するストレスをスカッと解消したい」「短時間で気持ちよく酔って、1日の疲れをリセットしてくれるお酒が欲しい」という意見があった。高アルコール商品をよく飲む人たちが求める味わいを目指した。
フレーバーは「ハードドライ」「ハードレモン」「ハードコーラ」の3種類。それに加えて、新フレーバーも定期的に投入していく。
18年のRTD商品販売目標は、前年比13.4%増の6000万ケース(1ケースは250ミリリットル×24本換算)。そのうち、ザ・ストロングで600万ケースを狙う。
高アルコール市場は、すっかり定着したRTDに加え、ビール類の新ジャンルでも各社が商品を投入し、競争が激化している。「高刺激、飲みごたえという、ストロング市場のど真ん中のニーズ」(山形氏)を捉える新ブランド投入によって、拡大市場でさらなる成長を狙う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング