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» 2018年03月06日 06時00分 公開

「見下ろすためが、見下ろされる存在に」:残るはあとわずか 消えゆく回転展望台 (1/5)

外食がまだぜいたくだった昭和30〜40年代、眺望を楽しみながら食事できることを売り物として、床が360度周回する「回転展望台」が次々に登場。だが現在、残るものはわずかになっている。

[産経新聞]
産経新聞

 外食がまだぜいたくだった昭和30〜40年代、眺望を楽しみながら食事できることを売り物として全国の山上やビルに床が360度周回する「回転展望台」が次々と姿を現した。長らく家族連れや観光客に親しまれてきたが昨今、建物の老朽化などで存亡の危機にさらされる展望台が増えている。JR姫路駅(兵庫県姫路市)南西約1キロの手柄山中央公園にも41年開催の「姫路大博覧会」のテーマ塔として建てられた回転展望台(高さ24メートル)があるが、展望喫茶店の閉店に合わせて3月25日でその役割に幕を下ろすことに。国内に残るのはわずかとなった。(荒木利宏)

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モデルはロス空港の管制塔

 姫路の回転展望台の外観は実にユニークだ。建物の四方から放物線を描くように支柱が伸び、円形の展望台の上でそれぞれが交差する造形は「レトロフューチャー」(懐古趣味な未来像)とでも表現すべき独特の存在感を放っている。

 実は、この回転展望台にはモデルがある。米ロサンゼルス空港の旧管制塔だ。見比べると外観は確かにそっくりで、最先端だった海の向こうのデザインを堂々と借用した建物の姿は、右肩上がりの成長を続けていた当時の日本の勢いを象徴しているかのようだ。

 一方で、建築から半世紀以上が経過し、建物の外壁は汚れやひび割れが目立つようになった。このため姫路市は平成27年3月、老朽化を理由に回転展望台を廃止・撤去し、跡地に駐車場を整備する案を打ち出した。

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