インタビュー
» 2018年03月12日 08時00分 公開

「おいしくて100キロカロリー」に支持:大塚食品「マイサイズ」の“ビッグサイズ”な成長 (1/2)

大塚食品の「マイサイズ」が売れている。開発の経緯やこだわり、売り上げが伸びているポイントを担当者に聞いた。

[青柳美帆子,ITmedia]

 大塚食品の「マイサイズ」シリーズが売れている。「おいしくて100キロカロリー」というキャッチコピーの通り、100キロカロリーのカレーや親子丼のレトルトがメインのシリーズだ。「150kcalマイサイズマンナンごはん」とセットで食べると、1食250キロカロリーで済む。

 「カロリーが分かりやすい」「ラインアップが豊富で飽きが来にくい」「電子レンジ調理だけなのでかんたん」と若い女性から年配層まで幅広く支持され、2010年の発売から7年で売り上げが約3倍に成長。17年も2割増と好調に推移し、18年も前年から3割増と好調なスタートだ。

担当者に聞く「マイサイズ」の秘話

 マイサイズの開発の背景にあったのは「健康志向の広がり」だ。08年に始まった特定健康診査(通称「メタボ検診」)により、若い女性以外にも、幅広い年代にカロリーが意識されるようになった。

 大塚食品は「ボンカレー」をはじめレトルト食品を販売しているが、当時は「量を増やして満足感を上げる」考えはあっても、「量を減らしてカロリーを抑える」という商品はなかったという。そこで「食事にもサイズがあっていい」というコンセプトを掲げ、「100キロカロリー」という“食事のサイズ”を提示したマイサイズシリーズが生まれた。

 ターゲットは、見た目が気になる若い女性、1人暮らしの20〜30代、健康を意識し始めた中年の男性、量を控えるようになった年配層――と幅広い。10年にまずはカレーや中華丼などソース5種類とごはんのパックを発売。順次新商品を増やしていき、13年にレンジに対応し調理が簡単に。14年秋にはペンネタイプのパスタ、調剤薬局向けの商品として塩分やたんぱく質量を意識した商品も加わった。現在は計28種が展開されている。

「ボンカレー」のノウハウが生きた

 開発にはどのような苦労があったのか。大塚食品でマイサイズの開発・マーケティングを担当する江藤晃嗣さんは「100〜150キロカロリーに調整するのは非常に神経をとがらせます。何度も試作品を作っていますね」と話す。カロリーと味わいを両立できるのは、大塚食品が積み上げたノウハウがあるからだ。

 「大塚食品は『ボンカレー』を発売して50周年を迎えます。その50年はさまざまなレトルト食品開発に挑戦したわけですが、その間に多くのレシピを蓄積できました。私も以前レトルト食品の開発現場にいましたが、非常に複雑な組み合わせの検証を繰り返していました。そのノウハウをマイサイズにも生かしています。100キロカロリーや150キロカロリーでもおいしさを感じてもらえるよう、香辛料、だし、油などを工夫しているんですよ」

 人気の商品を聞くと「カレーです」とレトルト食品を開発してきた江藤さんはうれしそうだ。「耳が痛いのは、『具が少ない』という声を聞くこと。具を多くするとどうしてもカロリー調整や価格に影響がでてきます。難しいですが、できるだけお客さまに『値段以上の価値』と思っていただけるように挑戦していきたいです」と話す。

ラインアップを拡充し、現在は28種類
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