関係者の話を総合すると「清宮の開幕スタメンはすでに『7番・DH』で内定済み」だという。こう書くと、まるで清宮が特別扱いされているように見受けられるが、それは早計で実際のところは大きく異なる。日本ハムの球団内からは次のような補足も聞こえてきた。
「もちろん清宮本人に早い段階から開幕スタメンを伝えるわけではない。あくまでも『7番・DH』での開幕スタメン起用はフロント、現場のすべてを含めた球団としての指標。それに則って現場も清宮を育成し、キャンプとオープン戦でみっちり鍛え上げていくというプランニングの一環だ。彼は他球団と競合の末に獲得したドラフト1位ルーキーで将来を嘱望される人材。だからこそ球団としても育成していく上でレールを用意する必要性がある」
日本ハムはこれまでもダルビッシュ有投手(シカゴ・カブス)や中田翔内野手、二刀流の大谷翔平選手(ロサンゼルス・エンゼルス)ら多くの大物をドラフト1位選手として獲得し、しっかりと他球団とは異なる独自のシステムを駆使しながら育成してきた。そうした確かな実績と成功の背景には有望選手について能力や性格に至るまで緻密に分析し、どのような形で育成していくかがベストであるかを導き出すプロジェクトチームの存在がある。
日本プロ野球12球団の中でも、このような日本ハムの若手育成システムは極めて異質だ。どちらかと言えば日本ハムは、GMを含めたフロントが選手の育成方針を決めていくメジャーリーグの体質に近いと評せるだろう。
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