こうした動きは副次的な効果をもたらしている。離島のような過疎地域での医師不足という課題解決の一助になりそうなのだ。
現在プロジェクトのために医師が琉球大学から久米島病院に勤務先を移しているが、4月からは2人目が久米島病院に行くという。当初は交代する予定だったのが、最初に転籍した医師が久米島で勤務を続けたいという希望があり、結果的に増員という形になったのである。
離島勤務を希望する医師はとても少ないのが現状だが、研究という立場になると、医師の意欲が変わるようだ。医師にとって患者のデータをそのまま自身の研究に生かせるのは大変魅力的なことのようで、今後もこうした医師が出てくることが期待される。過疎地域にLHRシステムを導入することで医師不足が解消できるのではないかという可能性も感じる。
実際、県内外のさまざまな自治体からLHRシステムに対する引き合いが増えているそうだ。
- 経産省のIoTプロジェクトが地方の本気を引き出しているワケ
「地方の覚悟を問う」。そんな思いが込められた経済産業省のあるプロジェクトが今、広がりを見せており、具体的な成果が全国各地で表れ始めているという。
- デジタル化は社会にとって脅威か?
日本政府が推進する第4次産業革命。ここでのキーワードの1つが「デジタル化」だが、それは産業や社会にどういったインパクトを与えるのだろうか。元官僚で、慶應義塾大学大学院の岸博幸教授に話を聞いた。
- サウナブームは絶滅寸前の「銭湯」を救えるか
「銭湯」の減少に歯止めがかからない。厚労省の調査によると、平成に入ってからは3分の1の規模まで縮小しているのだ。このままでは銭湯という日本の伝統的な公衆浴場が消滅してしまいそうだが、何か打つ手はないのか。筆者の窪田氏は「サウナ」に注目していて……。
- 沖縄の渋滞緩和に一役、自動走行バスにみる地方活性化の可能性
沖縄本島を訪れた人ならご存じだろうが、都市部を中心に交通渋滞が深刻な問題となっている。まさにクルマ社会の弊害と言えるのだが、この問題を解決すべく内閣府などが今力を入れているのが自動運転バスの実証実験だ。
- 好調な沖縄観光産業、しかし課題も噴出
沖縄県が観光収入、観光客数ともに4年連続で過去最高を更新中。2020年度には1兆1000億円、1200万人と高い目標を掲げる。しかし好調が続く一方で、さまざまな課題も表面化している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.