電気トラックや自動運転などの先端技術では世界最大手独Daimlerが先行し、中国ではBYD(比亜迪)などの新興勢力が台頭している。下社長は「(他社との)競争は新たなブレイクスルーを生む。中国の企業もコストだけではなく、生産量やビジネス面でも競争力を高めている。我々も中国でさらに良いビジネスをできるようにしていきたい」と語った。
一方、Volkswagen Truck & Busのアンドレアス・レンシュラー最高経営責任者(CEO)は、「提携によってスケールメリットが出せる。技術開発を速められるだけでなく、投資や開発におけるコストの節約ができる」と協業のメリットを語った。具体的な協業の形については、「既存分野や先進的な技術分野どちらの分野でも協業していく。商用車向けの情報をやりとりできるクラウドプラットフォームであるRIOのサービスにも、日野自動車に参加してもらう可能性もある」と回答した。
今回の提携の交渉が始まった具体的な時期やどちらから交渉を進めたかについて、下社長は明言を避けつつも「昨年6月の社長就任以降、話を進めてきた。交渉は(日野とVWの)どちらからということはなく、出会うべくして出会った」と話す。
今後は、両社の経営トップが参加するアライアンス委員会を立ち上げて具体的な内容を詰め、「タイムリーな意思決定を行っていく」(下社長)という。今回の両社の提携が業界再編の契機となる可能性もある。
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