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» 2018年04月19日 06時00分 公開

ニュースの深層:パワハラ規制できるの? 「大山鳴動、ネズミ一匹出ない」 法制化困難 (1/3)

パワーハラスメント(パワハラ)を防止するための報告書が3月末、厚生労働省の有識者検討会でまとめられた。最近では女子レスリング内で指導者のパワハラが明らかになったり、先輩から繰り返し叱責された女性社員が自殺したりするなど深刻な問題だ。

[産経新聞]
産経新聞

 パワーハラスメント(パワハラ)を防止するための報告書が3月末、厚生労働省の有識者検討会でまとめられた。最近では女子レスリング内で指導者のパワハラが明らかになったり、先輩から繰り返し叱責された女性社員が自殺したりするなど深刻な問題だ。一時は罰則を含めた法制化も取り沙汰されたが、企業側の抵抗で、検討会では指針と法制化の両論併記にとどまった。「大山鳴動して、ネズミ1匹すら出ない」。有識者からはそんな落胆した声も漏れた。(社会部 天野健作)

phot 伊調馨選手へのパワハラ行為があったことを認め、謝罪する日本レスリング協会の福田富昭会長(右端)ら=6日、東京都内

「指導」との線引き

 「せいぜいガイドライン(指針)ですと。これでいいのかというメッセージを与えかねない」。3月16日、東京都内で開かれた検討会では、有識者からそんな不満が漏れた。昨年5月に発足した検討会では、学者や労働組合、企業の代表者らが月1回程度集まり、報告書のまとめ作業に入っていた。

 パワハラの防止策を強化することは昨年3月の政府の「働き方改革実行計画」に明記されている。それを受けた検討会の当初の意気込みは強く、法制化へと鼻息は荒かった。

 ところが、「社員教育をパワハラと認定されると十分な指導や育成ができなくなる」と企業側が抵抗。報告書案では、法制化も辛うじて明記されたが、現実的には指針にとどまるように明記された。「大山鳴動−」はこの検討会で有識者が発した一言だ。

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