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» 2018年04月26日 06時00分 公開

クローズアップ科学:太陽の巨大爆発に現実味 「スーパーフレア」甚大な被害懸念 (1/3)

太陽で「スーパーフレア」と呼ばれる巨大爆発が起きる恐れがあることが、近年の研究で分かってきた。発生すれば世界規模で停電が起きるなど、社会生活に大きな打撃を与えるのは間違いない。切迫度は不明だが、専門家は警鐘を鳴らし始めた。

[産経新聞]
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 太陽で「スーパーフレア」と呼ばれる巨大爆発が起きる恐れがあることが、近年の研究で分かってきた。発生すれば世界規模で停電が起きるなど、社会生活に大きな打撃を与えるのは間違いない。切迫度は不明だが、専門家は警鐘を鳴らし始めた。(草下健夫)

phot 技術社会に太陽の脅威

屋久杉が通説覆す

 太陽の表面では「フレア」と呼ばれる爆発現象が頻繁に起きている。磁場のエネルギーが解放されることで発生し、エックス線などの強い放射線や、電気を帯びた粒子をまき散らす。

 規模が小さいと地球に影響を与えないが、大きい場合は地球の磁気が乱れる磁気嵐が発生。送電線の異常電流によって停電が起きたり、人工衛星や通信機器に障害が起きたりする被害が生じる。

 この爆発の巨大なタイプがスーパーフレアだ。近代観測で最大規模の2003年の10倍以上のフレアを指す。これほどの巨大爆発は起きないとされてきたが近年、通説を覆す研究成果が相次いでいる。

 名古屋大の三宅芙沙准教授(宇宙線物理学)らは、地球に強い放射線が降り注ぐと、大気と反応して炭素同位体が生じ、これが二酸化炭素となって樹木に吸収されることに着目。屋久島(鹿児島県)に自生する樹齢約1900年の屋久杉の切り株を使って、過去の「痕跡」を調べた。

 年輪に含まれる炭素同位体の濃度は、年ごとの放射線の強度を反映している。これを分析した結果、奈良時代の775年と平安時代の994年に濃度が急上昇しており、スーパーフレアが起きたとみられることが分かった。

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