JRの“大回り乗車”で房総半島1周 海を眺めて名物駅弁を食べる杉山淳一の「週刊鉄道経済」GW特別編(2/7 ページ)

» 2018年05月02日 07時00分 公開
[杉山淳一ITmedia]

 久しぶりに訪れた千葉駅は、コンコースがリニューアルされ、駅ナカショップがたくさんできていた。2012年から駅ビルの建て替えが始まり、18年夏に完成予定。駅ナカショップ「ペリエ千葉エキナカ」は、ちょうと1年前に開業したという。お店がいっぱいあるけれど、肝心の駅弁屋さんは……あった。中央改札から直進して突き当たり。5番、6番乗り場の上の「駅弁屋 踊」だ。

photo きれいになった千葉駅の駅弁屋さん。小さいながらも品数豊富

 千葉の駅弁屋さんといえば「万葉軒」だ。千葉産のアサリを使った駅弁が名物だけど、ほぼ毎月、新作駅弁、期間限定駅弁を出している。頑張ってるなあ。朝ご飯として「菜の花弁当」(税込650円)、昼ご飯用として、知る人ぞ知る名作「トンかつ弁当」(同500円)を……あれ、隣に「JUMBOカツ弁当」(同600円)があるぞ。こっちにしよう。

 総武本線のプラットホームに降りた。次の列車は佐倉行き。これを見送って、その次の銚子行きに乗った。佐倉で乗り継ぐ列車もこの銚子行きだから、始発駅から乗って座席を確保しよう。やってきた電車は209系。かつて京浜東北線で走っていた電車だ。10両編成を6両編成に短縮している。うれしいことに、ただ短縮しただけではなく、両端の運転台付きの客室はセミクロスシートにリフォームされている。旅の気分が盛り上がる。

photo 総武線と房総方面のローカル列車は、かつて京浜東北線で活躍した209系電車だ

 ボックスシートに座れたけれど、千葉駅から乗車するお客さんは多くて相席。駅弁を食べる状況にあらず。まずは景色を楽しむとしよう。都内に緑はあったけれど、千葉駅から先は樹木が増える。なんとなく進行方向左側に座ったけれど、これがよかった。太陽の位置の反対側だから、車窓の新緑に日光が当たって美しい。太陽のある側は車窓が逆光で日陰を見る方向になってしまう。電車に乗って景色を見るとき、「太陽の反対側」つまり北側はオススメかもしれない。

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