すき家の新作牛丼 狙いは「健康まっしぐら」女性だけでなく男性も(2/2 ページ)

» 2018年05月14日 15時21分 公開
[昆清徳ITmedia]
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女性だけでなく男性の需要に応える

 レタス牛丼は通常の丼より底が浅く幅が広いボウル状の器に盛り付けられている。レタスの存在感を増すための工夫であり、男性客が多いすき家が女性客を獲得するための戦略的商品のように思えるが「女性だけでなく、幅広い層に訴求したい」(同社広報)という。

 すき家が健康系商品を強化する背景には何があるのだろうか。ある大手小売りチェーンでは、20〜40代のビジネスパーソン向けの商品開発を強化しており、「脱メタボ」をキーワードにしている。肉体労働をするお客には「ボリューム」は訴求ポイントになるが、体重を気にする女性や男性のお客を取り込むには「健康」を意識しないといけないと考えている。

 すき家の店舗の半分以上は郊外にあり、ファミリー層が多く訪れる。健康志向の強い母親だけでなく、体重を気にする父親にもサラダ牛丼は支持される商品になりうると考えているに違いない。

 かつて、吉野家は「腹ごしらえを、しよう」というキャッチコピーで、肉体労働者をイメージさせる男性が登場する広告を出した。しかし、近年は具が野菜中心の「ベジ丼」や「ベジ定食」を相次いで投入しており、健康志向を強めている。

 すき家が発売するレタス牛丼のような「健康まっしぐら」な健康メニューは、ほかの大手牛丼チェーンでも広がっていくだろう。

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