そもそも権力者というのは、自分の行為を正当化します。権力を手にしている人はそうでない人にくらべ、過ちを正当化しやすくなることが、膨大な研究結果で示されています。
ある研究では「約束の時間に遅れそうだからスピード違反でクルマを走らせる」という行為について、「権力のある」グループと「権力のない」グループに分けて評価をさせたところ、
というダブルスタンダードな傾向が認められました。
スポーツをやっていれば誰だって勝ちたい。誰だってスターになりたい。その思いが強ければ強いほど、指導者はスポーツの本来の目的に立ち戻る必要がありました。現場を指導するコーチたちも、プレーする選手たちも、権力者内田氏に認めてほしいという気持ちがあることを、監督としてもっと冷静に受け止めなければならなかった。内田氏はいつからか、監督ではなく、ただの権力者に成り下がっていたのではないでしょうか。
そして、これは日大アメフト部に限ったことではなく、政治の中枢でも起きていることを忘れてはなりません。
財務省の改ざん問題は、まさしくラフプレーです。そして、その改ざんを指示された男性は……自殺しました。
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。千葉大学教育学部を卒業後、全日本空輸に入社。気象予報士としてテレビ朝日系「ニュースステーション」などに出演。その後、東京大学大学院医学系研究科に進学し、現在に至る。
研究テーマは「人の働き方は環境がつくる」。フィールドワークとして600人超のビジネスマンをインタビュー。著書に『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアシリーズ)など。近著は『残念な職場 53の研究が明かすヤバい真実』(PHP新書)
【注:会社や上司に不満のない人には、全く役に立たない本です】
600万の黒字より、5億の赤字の方が評価されるんです――。瀕死の部署を再生させた後、左遷されたモリさん(仮)は、苦笑しながらこう語った。
上層部の意図に沿わない成功は全く評価されず、上層部の方針に従って出した大赤字は「ナイスチャレンジ」と見なされる。会社という組織では、そんな「残念」なことが毎日起きている。
どこの組織にでも起こる問題について、幾多もの理論や学術論文、600人以上のインタビューから、改善の具体策を導き出す。「あいさつ運動」や「17時退社を当たり前にした仕組み」によって、業績まで伸びた事例も紹介する。
「この会社、意味不明」と嘆くビジネスパーソンに向けて。希望のヒントが見つかる1冊!
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