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» 2018年05月25日 06時00分 公開

関西の議論:目指すは観光立国か規制強化か……6月施行「民泊新法」めぐり深まる混迷 (1/4)

空き部屋などを旅行者らに貸し出す「民泊」を営む事業者に自治体への届け出を義務づけた住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月15日に施行されるのを前に、混迷が深まっている。

[産経新聞]
産経新聞

 空き部屋などを旅行者らに貸し出す「民泊」を営む事業者に自治体への届け出を義務づけた住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月15日に施行されるのを前に、混迷が深まっている。民泊に顧客を奪われる形になる既存のホテル・旅館業界は、大規模な抗議デモを実施。住民生活への影響を懸念する各地の自治体では、民泊の営業日などを制限する条例の制定が相次いでいる。一方、新法により外国人観光客(インバウンド)への対応強化や無許可営業の「ヤミ民泊」の一掃を狙う国は、こうした動きを「新法の趣旨に逸脱する」と逆に牽制(けんせい)。当事者である民泊の経営者も「民泊のメリットが台無し」と反発している。民泊を活用した観光立国の推進と、これに反する、地域住民に配慮した規制の強化。専門家は「解決には大局的な見地が必要」と指摘する。

photo 「民泊絶対反対」の旗を掲げ、御堂筋を行進するデモ隊=大阪市北区

「おもてなし」精神が消える?

 「民泊反対!」「旅館業法改正は世界の恥だ!」

 新法施行による本格的な民泊解禁を約1カ月後に控えた5月8日、大阪市役所前の御堂筋でシュプレヒコールが上がった。デモを企画したのは全国1000店舗以上のホテル・旅館などでつくる「全日本ホテル旅館協同組合」(大阪市)。組合によると、約1500人の業界関係者や地域住民らが参加した。

 「民泊で私たちの生活を壊さないで」。デモに先立ち組合側は、住宅地に鳴り響くスーツケースの音や深夜まで続く笑い声に困り果てる住民の様子など、民泊解禁で起こることが予想されるトラブルをマンガで紹介したチラシを、大阪市中心部のマンションなどに配布した。

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