JR西日本「山陰キャンペーン」で知る、JRグループの課題杉山淳一の「週刊鉄道経済」(3/6 ページ)

» 2018年06月01日 07時00分 公開
[杉山淳一ITmedia]

 予約制食事サービスがあり、下り列車は、弁当「天地御膳世明」(税込2500円)、「大江ノ郷スイーツセット」(同2000円)、上り列車は「山陰の酒と肴(さかな)」(同2000円)、「松江の和菓子詰め合わせ」(同2000円)を用意する。ただし、メニューごとに予約申込先が異なるところに留意したい。乗車券、座席指定券は1カ月前から全国のみどりの窓口で買えるけれども、食事メニューは別だ。できればJR四国の観光列車「伊予灘ものがたり」のように、食事メニューもみどりの窓口の扱いとし、ワンストップでオーダーさせてほしかった。

photophoto 「あめつち」の食事メニュー。みどりの窓口では予約できない(出典:「山陰デスティネーションキャンペーン」公式サイト

 4つ目は「水木しげるロード・鬼太郎列車リニューアル」だ。鳥取県の境港は漫画家の水木しげる氏の出身地。境港には水木しげる記念館がある。境港から記念館に至る道が水木しげるロードで、歩道には妖怪たちのブロンズ像が並び、街灯は目玉おやじ。7月から水木しげるロードはリニューアルして、車道の一方通行化により歩道を大幅拡張するほか、夜間の照明を充実させる。

 鬼太郎列車は、米子駅と境港駅を結ぶJR境線を走る列車たちだ。水木しげるロードに呼応して、車体や客室に『ゲゲゲの鬼太郎』のキャラクターたちを描いている。このデザインを順次一新するという。境線は各駅に妖怪名を付けていることでも有名だ。ちなみに米子空港駅は「べとべとさん駅」で、米子空港ターミナルから徒歩5分の便利な立地だ。飛行機で山陰へ向かうならオススメ。

 山陰DCはこのほかに7つのテーマ「おもむき」「うつろい」「ときめき」「えにし」「いざない」「あじわい」「たしなみ」を設定。合計164の観光ポイントを紹介している。盛りだくさんで全てを書き切れないので、旅行をご検討の方は公式サイトをご覧いただきたい。

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