日大アメフトの首謀者は「時間切れ」を狙っているのか：赤坂8丁目発 スポーツ246（4/4 ページ）

[臼北信行，ITmedia]

闇に葬られてしまうのか

　「日大には危機管理学部があるが、ここには警察庁、警視庁の有力OBが講師として教壇に立つ。その他のルートでも田中理事長は両庁に顔が利くので、うがった見方をする日大内部の反勢力間には『内田氏や大学内部に捜査が及んでも、鶴の一声でどうにでも都合のいいようにできてしまうのではないか』と眉をひそめる関係者も多い。

　そんな背景があるからとは断じれないにせよ、日大側には“玉虫色のままの時間切れ”で今回の不祥事の幕を引こうと目論んでいるフシがある。日本人の多くは何事に対しても熱しやすく冷めやすい。だから今は集中砲火を浴びていても人々が興味を持つような何か新しい話題が出てくれば、この問題は次第に関心を失っていくだろう。そういうシナリオを描きながら日大幹部は開幕が近づくサッカーのロシアワールドカップを1つのターニングポイントと見ているそうだ」

　このまま悪質タックル問題は、本当に闇に葬られてしまうのだろうか。

臼北信行（うすきた・のぶゆき）氏のプロフィール：

　国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。

　野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC（2006年第1回から2017年第4回まで全大会）やサッカーW杯（1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル）、五輪（2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ、2018年平昌）など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。